留学生の就職活動の際、自己PRの作成は選考結果を左右する重要な要素の一つです。しかし、日本語で自分の強みや経験を伝える文章を作成することに加え、企業の自己PR評価ポイントがわからず悩んでいる方が少なくありません。そのため、就職支援担当者は、企業の評価ポイントに沿った自己PRを作成できるように、サポートする必要があります。
今回は、留学生が自己PRを考えるうえで押さえておきたいポイントや書き方、具体例を解説します。
留学生が自己PRを考えるうえで押さえておきたいポイント
就職活動のために作成する自己PRは、自己紹介と異なります。企業が自己PRを求める意味や評価するポイントを理解したうえで、作成することが大切です。
また、留学生の自己PR作成支援では、完成度の高い文章を最初から求めるのではなく、少しずつ改善を期待するような視点で指導することも重要です。ここでは、留学生が自己PRを考えるうえで押さえておきたいポイントを解説します。
- 企業が自己PRを求める意味を理解する
- 企業が自己PRで評価するポイントを理解する
- アピールポイントを見つけるために過去の経験を整理する
企業が自己PRを求める意味を理解する
企業が自己PRを求める意味は、単に履歴書の内容を確認するだけでなく、入社後にどのように活躍できるかを判断するためです。たとえば、チームで働くための協調性や周囲への配慮ができるか、将来リーダーとしてチームをまとめていけるか、粘り強く取り組むことができるかなどを確認します。
企業は自己PRを通じて、学歴や経歴だけでは見えにくい人物像を把握し、自社との相性や将来的な活躍の可能性を見極めようとしているのです。
企業が自己PRで評価するポイントを理解する
自己PRで企業が評価するのは、単に経験や成果だけでなく、行動の過程や経験を今後どう生かそうとしているかです。そのため、経験を単に羅列するのではなく、行動の背景や工夫した点、そこから得た気づきなどが重視されます。
さらに、留学生の場合、日本とは異なる環境で学び、生活してきた経験から、物事をどのように捉え、どのように適応してきたかも注目されるポイントです。異文化で生活することによって気づいたことや考え方の変化は、企業にとって応募者の柔軟性や将来性を判断する重要な材料となります。
自己PRを添削する立場としては、経験の内容が適切かどうかだけでなく、「なぜその行動を取ったのか」「そこから何を学んだのか」が文章の中で言語化できているかを確認する視点が求められます。
アピールポイントを見つけるために過去の経験を整理する
「自分のアピールポイントがよくわからない」と困っている留学生は少なくありません。その場合、いきなりアピールポイントを考えるのではなく、過去の経験を振り返り、どのような行動や考え方をしていたかを整理することから始めます。
たとえば、ボランティア活動をしていたとき、他の参加者とどのようにコミュニケーションを取っていたか、複数人で行動していたときに協調性を意識した場面はあったか、自分から考えて行動していたかといったことを振り返り書き出してみましょう。留学生は、留学経験に基づいた語学力などもアピールポイントになります。
自分の強みやアピールポイントを整理するのが難しい場合は、厚生労働省が公開している職業情報提供サイト「job tag」の職業診断ツールを参考にするのも有効です。質問に答えていく中で、自分では当たり前だと思っていた考え方や行動の傾向に気づき、強みやアピールポイントとして整理しやすくなります。
こうして過去の経験を振り返り、自己PRにアピールポイントとして書けそうな協調性や主体性、コミュニケーション能力を具体例を交えてまとめておくことができます。
自己PR作成をサポートする場合、「なぜその行動を取ったのか」「他の人とは何が違っていたのか」を言葉にするように指導することが重要です。こうした対話を通じて、留学生自身が自分の強みを理解し、自己PRとして書ける状態へと導いていきます。
また、「アピールポイントがない」と感じている場合は、短所だと思っている点を別の視点から捉え直すことで、アピールポイントとして書くことができます。たとえば、一つのことを継続して続けるのが苦手という方なら「切り替えが早い」、心配性の性格なら「徹底して事前確認をする」とアピールポイントに変換可能です。
複数のアピールポイントを見つけておくことで、企業や職種に応じて、自己PRに書くアピールポイントを選びやすくなります。
留学生の自己PRの書き方
自己PRでは、自分の強みや経験をどのように伝えるかによって、企業に与える印象は大きく変わります。ここでは、留学生の自己PRの書き方について解説します。
- 強みや経験談を志望動機に結びつけて表現する
- 応募先企業に合わせて自己PRの内容を変える
- 簡潔でわかりやすい日本語にまとめる
強みや経験談を志望動機に結びつけて表現する
自己PRは、自分が企業が求める人物に適していることをアピールするためのものです。そのため、これまでの強みや経験を漠然とアピールするのではなく、志望動機と結び付けて表現する必要があります。
たとえば、大学でのグループワークやアルバイト経験を取り上げる場合も、単にリーダーを務めた事実を書くのではなく、その経験を通じて身につけた考え方や姿勢が、応募先企業の社風や業務に合っていることを示すことが重要です。
留学生の場合、異なる文化や言語環境の中で学んできた経験をそのまま自己PRに書いても評価されにくいことが多いです。企業が知りたいのは、「留学した事実」ではなく、「なぜその環境を選び、そこでどのように考え、行動したのか」「それが働く上でどのように活かせるのか」ということです。
そのため、自己PRを添削するときは、「経験と企業が求める人物像が結びついているか」という視点で確認することが重要となります。
応募先企業に合わせて自己PRの内容を変える
企業によって求める人物像や業務内容は異なります。そのため、アピールポイントは応募先企業に合わせて選択し、書き方も調整する必要があります。
たとえば、営業職向けの自己PRではコミュニケーション力や提案力を中心に、研究職向けなら分析力や課題解決力を中心にアピールすると効果的です。
留学生の場合、異文化環境での経験や語学力についても、企業の事業内容や職種に応じて強調するアピールポイントを変えることで、より説得力のある自己PRになります。応募先企業に合わせて内容を調整した自己PRは、企業にこの留学生は自社のことを理解したうえで応募しているというポジティブな印象を与えやすくなります。
そのため、就職支援担当者が自己PRを確認するときは、応募先企業の業務内容や職種を踏まえ「この経験がなぜこの企業に役立つのか」が伝わる内容になっているかを確認することが重要です。
簡潔でわかりやすい日本語にまとめる
留学生が自己PRを書く際、日本語の表現には特に注意が必要です。長文や抽象的な表現を使った文章は、アピールしたいポイントが伝わりにくくなります。
1文ごとにアピールしたいことを明確にし、具体例や数字を取り入れると、読み手である企業担当者がイメージしやすくなります。また、段落ごとにアピールしたいことを1つに絞ることで、まとまりのある文章を作成できます。
作成した自己PRの内容は面接時に参照される可能性があるため、書いた内容をしっかり覚えておくようにアドバイスしましょう。
自己PRを添削する際は、文法の正確さだけでなく、「読み手が一度で理解できる文章になっているか」「言いたいことが整理されているか」という点を確認すると効果的です。また、面接で質問されても説明できる内容かどうかを意識させることも、面接時に役立ちます。
簡潔で明瞭な表現を意識して自己PRを作成することによって、留学生としての強みや経験が企業担当者に伝わる文章を作成できます。
留学生の自己PRの具体例
留学生に自己PR作成の指導をするときには、具体例を示すことが効果的です。具体例を参考にしながら指導することで、留学生自身が自己PRを書くイメージを持ちやすくなります。ここでは、自己PRの具体例を紹介します。
総務志望向け(コミュニケーション力・管理能力のアピール)
さまざまな文化的背景を持つ人々と交流し、少しでも柔軟な考えや広い視野を持つために、2年前に国際交流イベントで運営スタッフを務めました。日本人学生や他国の留学生と協力して、資料作成やスケジュール管理を行いました。
言語や文化の違いに配慮しながら指示や作業を行い、スムーズに準備が進むように心がけました。その結果、急な変更やトラブルにも柔軟に対応でき、計画通りにイベントを終えることができました。
この経験で培ったコミュニケーション能力やスケジュール管理能力は、御社で社内調整や事務処理を円滑に進める場面で活かせると考えております。
ポイント
- 具体性:イベント運営として「資料作成・スケジュール管理」と具体的に書くことで、総務職の業務に必要なスキルのアピールにつながります。
- 柔軟な対応力:急な変更やトラブルへ対応した柔軟性をアピールします。
- 志望動機と経験の結びつき:行動の過程や工夫を通じて得た「コミュニケーション能力」「管理能力」を御社の総務職で活かせることを、志望動機と結びつけて表します。
広報志望向け(チャレンジ精神・主体性のアピール)
母国に日本の素晴らしいところを伝えるため、留学仲間の3人で2年前からホームページを運営しています。週に1回記事を更新し、写真や動画も掲載しています。
具体的には、「日本のおすすめスポット」「日本に留学したい人へのアドバイス」「母国とは違う日本の生活マナーや注意点」などです。現在では、毎月1000以上アクセスがあり、読者からの質問メールも毎月届くようになりました。日本に関心を持つ母国の学生をターゲットにして、彼らが知りたがっている情報や役に立つ情報を発信することを意識しながら運営を続けてきました。
このような目的とターゲットを意識した情報発信は、御社の広報・マーケティング業務に活かせると考えております。
ポイント
- 具体性:更新頻度や掲載内容を具体的に書くことで、行動の過程や現状をイメージしやすくなり、主体的に取り組んできた経験をアピールします。
- 主体性とチャレンジ精神:目的をもって自分たちだけでホームページを立ち上げた主体性を示し、新しいことに挑戦する姿勢をアピールしています。
- 志望動機と経験の結びつき:母国の学生をターゲットに設定し、ニーズを満たすような情報を発信する能力を広報・マーケティング業務に活かせることを、志望動機と結び付けてあらわします。
留学生の自己PR作成に専門機関の活用をおすすめする理由
留学生の自己PR作成支援は、時間と労力がかかり他の業務に支障をきたす場合もみられます。そこでおすすめするのが、専門機関のサービスを活用することです。専門機関のサービスをおすすめする理由として、主に次のものが挙げられます。
- 専門家による添削やアドバイスで自己PRの完成度が向上する
- 自分では気づきにくい強みやアピールポイントを見つけやすくなる
- 面接トレーニングや日本語指導などのサービスを受けられる
専門家による添削やアドバイスで自己PRの完成度が向上する
自己PRを一人で作成する場合、「企業に評価される内容になっているか」「アピールポイントをわかりやすく書けているか」を客観的に判断することは簡単ではありません。特に、留学生の場合は、間違った日本語でなくても意図が伝わりにくかったり、自己PRとしては評価されにくい内容になっていたりするケースも見られます。
専門機関のサービスを活用すると、作成した自己PRを留学生の就職支援のプロが添削やアドバイスをしてくれます。日本語の修正だけでなく、改善点を明確に示してもらえるため、自己PRの完成度が高まります。
一人で悩みながら自己PRを何度も修正するよりも、効率よく質の高い自己PRを作成できるようになることが、専門機関のサービスをおすすめする大きな理由です。
自分では気づきにくい強みやアピールポイントを見つけやすくなる
自己PRを作成する際、多くの人が悩むのが「自分のアピールポイントは何か」ということです。これまでの経験や取り組みを振り返っても、それがどのように評価されるのか、自分自身で判断することは簡単ではありません。自分では当たり前だと感じている行動や考え方は、アピールポイントとして気づきにくい傾向があります。
専門機関のサービスを活用すると、これまでの経験やエピソードを整理しながら、留学生就職支援の専門家の視点で、強みやアピールポイントを引き出してもらえます。自分では強みやアピールポイントにならないと思っていたことが、視点を変えると自己PRの軸になることも少なくありません。
こうした客観的な視点を取り入れることで、内容に一貫性のある自己PRを作成しやすくなります。自分一人では見落としがちな強みやアピールポイントに気づける点も、専門機関の活用をおすすめする理由です。
面接トレーニングや日本語指導などのサービスを受けられる
多くの専門機関のサービスは、自己PRの添削やアドバイスだけではなく、留学生の就職活動全体を見据えたサービスを提供しています。
たとえば、面接トレーニングでは、自己PRを実際の受け答えの中でどのように伝えるかを想定しながら練習できます。文章として書けていても、口頭で上手く説明できないケースは少なくありません。模擬面接などを通して、実践的な受け答えを経験することで、本番を想定した準備がしやすくなります。
また、日本語指導を受けられるサービスを提供している専門機関もあります。就職活動の場面に合わない話し方などを見直してもらうことで、自己PRや面接で使う適切な日本語を身につけることができます。
留学生を対象とした総合的な就職活動サポートサービスを活用すれば、就職活動を効率的に進めやすくなります。
留学生の就職活動支援は明光グローバルにお任せください
留学生が自己PR対策に取り組むことは、日本で就職活動を進めるために大切なことです。しかし、留学生が内定を勝ち取るためには、自己PRだけでなく、面接やビジネスマナー、日本語能力など幅広い対策が必要となります。
明光グローバルでは、留学生一人ひとりが効率的に日本での就職活動を進められるように、総合的な就職活動対策サービスを提供しています。最後に、明光グローバルの概要と、提供するサービスを紹介します。
明光グローバルとは
明光グローバルは、外国人材の就労機会の創出と育成を通して、日本企業の持続的な成長をサポートする教育系人材サービスです。
40年以上の個別指導の教育実績、そして10年以上の日本語教育の実績を持つ明光ネットワークジャパングループの知見を活かし、外国人材の育成と企業の人材課題解決に特化したサービスを提供しています。
JCLIや早稲田EDU日本語学校での豊富な教育ノウハウを活かし、特定技能試験対策から業界別の専門教育まで、幅広いニーズに対応しています。外務省からEPA事業を5期連続で受託するなど、高い信頼性と実績を誇ります。
明光グローバルの主要サービス
| 事業 | サービス |
|---|---|
| 教育研修事業 | ・eラーニングによる日本語教育(スマホアプリに対応) ・対面/オンラインによる日本語レッスン ・外国籍人材と日本人に向けた各種研修プログラム ・外国籍人材に向けた各種試験対策講座 |
| 人材紹介事業 | ・特定技能人材の紹介 ・外国籍エンジニアの人材紹介 ・教育伴走型の登録支援サービス |
特定技能人材やエンジニアの紹介から、外国人社員向けの教育・研修サービスまで、幅広いノウハウを提供しています。単なる日本語教育にとどまらず、企業での実践力を重視した総合的な人材育成を行っています。
日本初かつ日本発の上場企業が運営する外国人向け就職塾「明光就職」
「明光就職」は、40年以上の教育実績を誇る明光グループのもと、留学生や外国籍人材に特化した就職支援を行っています。経験豊富な講師陣による少人数クラス指導、長期インターンシップや新卒の求人の紹介、就活に直結した日本語教育など就職準備から内定まで一貫したサポートを行っています。
| 特徴 | 概要 |
|---|---|
| 経験豊富な講師陣 | 元社長・元人事部長・外資系出身者などが採用目線で直接指導。 |
| 少人数クラス指導 | 15名以下で発言機会を確保し、要望に応じて授業を柔軟に調整。 |
| 人材紹介会社として直接推薦 | 長期インターンや新卒紹介で、ES免除やスカウト型採用などの優遇あり。 |
| 就活に直結した日本語教育 | JLPT対策、面接特化日本語クラス、1on1発音練習など、多様なコンテンツを提供し、日本語に自信がない学生も安心して受講可能。 |
| 資系トップ戦略フォームまで対応 | 東京大学発の外資系コンサル対策団体と提携し、MBB内定レベルのケース対策・JOB対策・特別セミナーを定期開催。 |
受講形態と対象者
明光就職では、グループ企業の日本語学校での対面指導や、自社の日本語研修チームによるオンライン指導など様々な学習環境を提供しています。対象は、在日留学生や外国籍社員、日本企業への就職を目指す外国人の方で、スケジュールや学習環境に合わせて柔軟に受講できます。
サポート内容
履歴書、自己PRの添削、SPI対策、面接トレーニング、業界別ビジネス日本語指導など、就職活動に必要な準備を総合的に支援します。授業は15名以下の少人数制で、一人ひとりにきめ細かい指導を提供しています。
特別プログラム
外資系トップファーム(MBB)志望者向けに、ケース対策、JOB対策、MBB志願者セミナーなどを定期的に開催しています。東京大学発外資系コンサル対策に特化した団体であるReverseと提携し、MBB内定レベルまで対応可能です。
受講コース
目的や期間に応じて、次の3つのコースを用意しています。
| コース | 内容 |
|---|---|
| 早期内定過程 (個別指導15回/6ヶ月) | 外資系企業を中心に早期内定を目指す方向け |
| 就職安心過程 (個別指導20回/9ヶ月) | 早期選考から就活解禁後にかけて納得いくまで就活に取り組みたい方向け |
| ビジネスパーソン養成課程 (個別指導25回/12ヶ月) | 新卒選考から第二新卒・中途転職まで全面的な就職サポートを受けたい方向け |
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教育機関向け留学生の就職支援サービス
明光グローバルでは、教育機関の課題や体制に合わせて活用できる、留学生に特化した就職支援サービスを提供しています。単発のイベント支援にとどまらず、学内での継続的な就職支援を実現できる点が特長です。
教育機関向けの主なサービスとして、就職アドバイザーの派遣、無料求人の案内、共同企業説明会の開催支援などがあります。加えて、留学生の就職活動を具体的に支援する施策として、筆記試験対策や面接実践講座、業界研究セミナーを学内向けに実施することも可能です。
さらに、多言語対応の就活セミナーや異文化理解講座、自己分析講座など、留学生特有の課題に対応したプログラムも用意しています。
このほか、日本語力向上を目的としたオンライン学習サービスも充実しており、就職活動から入社後の定着までを見据えた一貫した支援が可能です。詳細については、お気軽に明光グローバルまでお問い合わせください。
まとめ
留学生の自己PRでは、企業が求める人物像を意識しながら、自身の経験を整理し強みやアピールポイントを志望動機と結び付けて伝えることが重要です。必要に応じて専門機関のサービスを活用すると、就職支援担当者の負担も軽減されるだけでなく、自己PR作成や就職活動全体を効率的に進めやすくなります。
明光グローバルでは、自己PR対策をはじめ日本語能力の強化、SPI対策、ビジネスマナー習得、面接トレーニング、就活後のフォローまで留学生の就職活動を総合的に支援しています。留学生の自己PR作成支援や就職活動サポートサービスをお探しの教育機関関係者様は、明光グローバルまでお気軽にお問い合わせください。




