日本語学習における漢字
まず、日本語学習者はどれぐらいの数の漢字を学ぶ必要があるのでしょうか。
最も多くの日本語学習者が受験している日本語能力試験(JLPT)のレベル別で見ると、学習する漢字数は以下のようになっています。
日本語の常用漢字は約2000字ですが、日本語学習者は初級のN5レベルから一番上のN1レベルまでで、そのほとんどを学習します。
基本的には、画数が少ない字から多い字へと学びます。まず読み方を覚え、書き方を練習します。 非漢字圏出身の人が苦労するのはもちろん、漢字圏出身の人だって大変です。
ハードル①読み方がいろいろ
日本語の漢字は、「音読み」「訓読み」と読み方が複数あるのが特徴です。単語によってどう読むかが変わるので、それを全て覚えなければなりません。漢字圏出身者は、漢字の意味が理解できても読み方でつまずくことが多いです。
ハードル②字形が複雑
ひらがなやカタカナに比べて、漢字は字形が複雑で覚えるのが大変です。特に非漢字圏出身の学習者にとっては最大の難関と言えます。漢字圏出身者であっても、中国語の漢字とは異なるものも多く、混同しやすい点で苦労します。
ハードル③文章には漢語が多い
案内や説明書など、文章には漢語(漢字が組み合わさった言葉)が多く含まれています。漢字圏出身の人は漢語のおかげで意味を推測し、理解しやすい場合が多いですが、非漢字圏出身の人は読むのにかなりの労力がかかりそうです。
まとめ
いかがでしたか。日本語学習者にとって漢字が大きなハードルであることは、想像に難くないのではないでしょうか。日本で育った人は、子どもの頃から少しずつ、何度も繰り返して漢字を学習しました。一方で、外国人学習者は短期間で多くの漢字を学ばなければなりません。きっと想像以上に大変ですよね。
少しでも学習の負担を軽減するためには、「学習目標を決める」ことが大切です。全員がN1レベルまでの漢字を必要とするわけではありませんし、読み方だけ覚えればいい場合もあります。また業務上必要となる専門用語に関する漢字などは、一般的な総合教科書では学習できない可能性もあります。
「生活や業務を行う上で、どこまで学習するべきか」を明確にし、より効率的な漢字学習ができるようにすると良いでしょう。
漢字学習の前に、ひらがな・カタカナの学習プロセスについて知りたい方は、下記の記事もご参考になさってみてください。
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