近年、人材難の業界を中心に、外国人材を採用する企業が増加しています。それと同時に初めて外国人材を採用する企業や、外国人材の採用に慣れていない企業を中心に、外国人材とのコミュニケーションに課題を感じている方も多くなっています。
日本語能力試験(以降「JLPT」)とは、日本で働く多くの外国人材が受けている日本語試験です。一部の在留資格の取得要件としても利用されており、試験対策のための学習を通して日本語能力を向上する方も増えてきています。
今回は、JLPT N3の対策方法について解説します。雇用している外国人材にN3試験を受験させたい方や、N3合格のための試験対策方法に関心のある方は、ぜひ最後までご覧ください。
JLPTとは
JLPTは、1984年に国際交流基金(The Japan Foundation)と日本国際教育支援協会(JEES)が共同で開設した、日本語を母語としない方たちの日本語能力を評価するための試験です。2025年現在、世界最大規模の日本語試験となっており、2023年には92ヶ国から1,265,435名の受験者が受験しています。
JLPTには、難易度別にN5〜N1までの5つのレベルの試験が用意されています。N5が最も易しく、N1が最も難易度が高い試験です。受験者は、これらの5つのレベルの中から適切な試験を選んで受験する仕組みになっています。
JLPTの試験は、7月上旬と12月上旬の年2回実施されています。なお、一部の海外会場では年1回のみ実施されるところもあります。
参照元:
JLPT N3とは
JLPT N3とは、具体的にどのような試験なのでしょうか?
JLPTのホームページでは、N5〜N1の5つのレベルにおける認定の目安を定めています。
N3は「日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる」程度の日本語能力を認定する試験となっています。具体的には下の表のとおりです。
レベル | 認定の目安 |
---|---|
N3 | 目安:日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる。 読む ・日常的な話題について書かれた具体的な内容を表す文章を読んで理解することができる。 ・新聞の見出しなどから情報の概要をつかむことができる。 ・日常的な場面で目にする難易度がやや高い文章は、言い換え表現が与えられれば、要旨を理解することができる。 聞く ・日常的な場面で、やや自然に近いスピードのまとまりのある会話を聞いて、話の具体的な内容を登場人物の関係などとあわせてほぼ理解できる。 |
ここでは、JLPT N3の試験科目や合格基準、合格者の日本語レベルなどについて細かく解説します。
JLPT N3の試験科目
まずは、試験科目について解説します。
JLPTの試験では、あらかじめ出題される試験科目や大問、出題内容が公表されています。JLPT N3の試験科目は、次の3種類です。
- 言語知識(文字・語彙)
- 言語知識(文法)・読解
- 聴解
N3の試験科目に関する主な特徴は次のとおりです。
- N4試験と比べて「言語知識」で覚えなければならない語・文法の量が増え、難易度が上がる
- 「読解」の「内容理解(長文)」「情報検索」の設問で、長文を正確に素早く読む能力が求められる
- 「聴解」で新たに「概要理解」の設問が出題され、長めの会話を正確に聞き取る能力が求められる
それぞれの試験範囲における詳しい出題内容については下表を参照ください。
試験科目 (試験時間) | 大問 | 出題される内容 | |
言語知識(30分) | 文字・語彙 | 漢字読み | 漢字で書かれた語の読み方は何か |
表記 | ひらがなで書かれた語を、漢字でどのように書くか | ||
文脈規定 | 文脈によって意味的に規定される語の意味は何か | ||
言い換え類義 | 出題される語や表現と意味的に近い語や表現は何か | ||
用法 | 出題語が文の中でどのように使われるか | ||
言語知識・読解(70分) | 文法 | 文の文法1(文字形式の判断) | 文の内容に合った文法形式かどうかを判断することができるか |
文の文法2(文の組み立て) | 正しく、かつ、意味が通る文を組み立てることができるか | ||
文章の文法 | 文章の流れに合った文かどうかを判断することができるか | ||
読解 | 内容理解(短文) | 生活・仕事などいろいろな話題も含め、説明文や指示文など、150~200字程度のテキストを読んで、内容が理解できるか | |
内容理解(中文) | 書き下ろした解説・エッセイなど350字程度のテキストを読んで、キーワードや因果関係などを理解できるか | ||
内容理解(長文) | 解説・エッセイ・手紙など550字程度のテキストを読んで、概要や論理の展開などが理解できるか | ||
情報検索 | 広告、パンフレットなどの書き下ろした情報素材(600字程度)の中から必要な情報を探し出すことができるか | ||
聴解(40分) | 課題理解 | まとまりのあるテキストを聞いて、内容が理解できるか (具体的な課題解決に必要な情報を聞き取り、次に何をするのが適当かを理解できるか) | |
ポイント理解 | まとまりのあるテキストを聞いて、内容が理解できるか (事前に示されている聞くべきことをふまえ、ポイントを絞って聞くことができるか) | ||
概要理解 | まとまりのあるテキストを聞いて、内容が理解できるか (テキスト全体から話し手の意図や主張などが理解できるか | ||
発話表現 | イラストを見ながら、状況説明を聞いて、適切な発話が選択できるか | ||
即時応答 | 質問などの短い対話を聞いて、適切な応答が選択できるか |
※試験の内容(日本語能力試験 JLPT)を参考に作成
JLPT N3の合格基準
続いて、JLPT N3試験の合格基準を解説します。JLPTの試験に合格するためには、次の2つの要素を満たす必要があります。
- 総合得点が合格点以上である
- 試験科目ごとの得点が、合格に必要な基準点以上である
総合得点が合格点を超えている場合でも、試験科目ごとの得点が基準点を下回っている場合には不合格となってしまいます。そのため、学習者はすべての試験科目で基準点を上回る点数が取れるよう、網羅的に対策をする必要があります。
JLPT N3試験の具体的な合格点・基準点は下の表のとおりです。
①N3試験における合格点
項目 | 得点の範囲 | 合格点 | 合格に必要な得点率 |
---|---|---|---|
総合得点 | 0~180点 (180点満点) | 95点 | 53% |
②N3試験における基準点
試験科目 | 得点の範囲 | 基準点 | 合格に必要な得点率 |
---|---|---|---|
言語知識(文字・語彙・文法) | 0~60点 (60点満点) | 19点 | 32% |
読解 | 0~60点 (60点満点) | 19点 | 32% |
聴解 | 0~60点 (60点満点) | 19点 | 32% |
※得点区分・合否判定・結果通知(日本語能力試験 JLPT)を参考に作成(「合格に必要な得点率」については小数点以下四捨五入)
JLPT N3合格者の日本語レベルの目安
JLPTでは、試験合格者の日本語レベルの目安として、「Can-do自己評価リスト」という資料を公開しています。これは、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4つの技能において、外国人がどの程度日本語を使いこなせるかを自己評価したデータをまとめたものです。企業の担当者が「Can-do自己評価リスト」を読むことで、N3合格者の日本語レベルを推察することができます。
たとえば、75%以上が「できる」と考える項目については、ほとんどの合格者が自信を持ってできるでしょう。一方、「できる」と考える方の割合が25%未満の項目については、あまり期待できないかもしれません。ただし、同じ試験に合格した方でも、実際に保有している日本語能力には個人差がある点には注意が必要です。
N3合格者のCan-do自己評価リストを抜粋すると下の表のようになります。日本語レベルを推察する際の参考としてご活用ください。
項目 | 「できる」と考える合格者の割合 | |||
25%未満 (難易度高) | 25~50%未満 | 50~75%未満 | 75%以上 (難易度低) | |
読む | ・政治や経済に関する新聞や雑誌の記事を読んで、要点が理解できる。 ・論説記事を読んで、主張・意見や論理展開が理解できる。 ・人物の心理や話の展開を理解しながら、小説を読むことができる。 ・エッセイを読んで、筆者の言いたいことがわかる。 ・関心のある話題に関する専門的な文章を読んで、だいたいの内容が理解できる。 ・敬語が使われている正式な手紙やメールの内容が理解できる。 ・仕事相手からの問い合わせや依頼の文書を読んで理解できる。 ・身近で日常的な話題についての新聞や雑誌の記事を読んで、内容が理解できる。 ・旅行のガイドブックや、進学・就職の情報誌を読んで、必要な文章がとれる。 | ・一般の日本人向けの国語辞典を使って言葉の意味が調べられる。 ・商品のパンフレットを見て、知りたいことが分かる。 ・短い物語を読んで、だいたいのストーリーが理解できる。 ・知人や友人から来たはがきやメールを読んで、理解できる。 ・学校、職場などの掲示板を見て、必要な情報がとれる。 ・新聞の広告やチラシを見て、安売り期間や値段などがわかる。 | ・駅の時刻表や案内板を見て、自分が乗る電車の時間がわかる。 ・年賀状や誕生日のカードを読んで理解できる ・簡単なメモを読んで理解できる。 ・絵のついた簡単な指示がわかる。 ・学校などで面談の予定表を見て、自分の面談の曜日と時間がわかる。 | |
聞く | ・政治や経済などについてテレビのニュースを見て、要点を理解する。 ・最近メディアで話題になっていることについての会話で、だいたいの内容が理解できる。 ・フォーマルな場でのスピーチを聞いて、だいたいの内容が理解できる。 ・思いがけない出来事に関するアナウンスを聞いて、だいたい理解できる。 ・仕事や専門に関する問い合わせを聞いて、内容が理解できる。 ・関心あるテーマの講義や講演を聞いて、だいたいの内容が理解できる。 ・学校や職場の会議で、話の流れが理解できる。 ・関心あるテーマの議論や討論で、だいたいの内容が理解できる。 ・身近で日常的な内容のテレビ番組を見て、だいたいの内容が理解できる。 ・身近で日常的な話題に関する話し合いで、話の流れが理解できる。 ・標準的な話し方のテレビドラマや映画を見て、だいたい理解できる。 ・店で商品の説明を聞いて、知りたいことがわかる。 ・駅やデパートでのアナウンスを聞いて、だいたい理解できる。 | ・周りの人との雑談や自由な会話で、だいたいの内容が理解できる。 ・簡単な道順や乗り換えについての説明を聞いて、理解できる。 ・身近で日常的な話題についての会話がだいたい理解できる。 | ・簡単な指示を聞いて、何をすべきか理解できる。 ・先生からのお知らせを聞いて、集合場所、時間などがわかる。 ・店、郵便局、駅などで、よく使う言葉を聞いて、理解できる | ・教室で、先生や友達の簡単な自己紹介を聞いて理解できる。 |
話す | ・関心ある話題の議論や討論に参加して、意見を論理的に述べることができる ・最近メディアで話題になっていることについて質問したり、意見を言ったりすることができる。 ・思いがけない出来事の経緯や原因について説明することができる。 ・相手や状況に応じて、丁寧な言い方とくだけた言い方を使い分けられる。 ・最近見た映画や読んだ本のだいたいのストーリーを紹介することができる。 ・クラスのディスカッションで、相手の意見に賛成か反対かを理由とともに述べることができる。 ・準備をしていれば、自分の専門の話題やよく知っている話題についてプレゼンテーションができる。 ・友人や同僚と、旅行の計画やパーティーの準備などについて話し合うことができる。 ・アルバイトや仕事の面接で、希望や経験を言うことができる。 | ・よく知っている場所の道順や乗り換えについて説明することができる。 ・準備をしていれば、自分の送別会などのフォーマルな場で短いスピーチをすることができる。 ・店で買いたいものについて質問したり、希望や条件を説明したりすることができる。 ・電話で遅刻や欠席の連絡ができる。 ・身近で日常的な話題について会話ができる。 ・相手の都合を聞いて、会う日時を決めることができる。 | ・驚き、嬉しさなどの自分の気持ちと、その理由を簡単な言葉で説明することができる。 ・自分の部屋について説明することができる。 ・趣味や興味のあることについて、話すことができる。 ・店、郵便局、駅などで、よく使われる言葉を使って、簡単なやり取りができる。 | ・自己紹介をしたり、自分についての簡単な質問に答えたりすることができる。 |
書く | ・論理的に意見を主張する文章を書くことができる。 ・思いがけない出来事について説明する文章を書くことができる。 ・料理の作り方や機械の使い方などの方法を書いて伝えることができる。 ・自分の関心のある分野のレポートを書くことができる。 ・目上の知人あてに、基本的な敬語を使って手紙やメールを書くことができる。 ・自分の送別会などでの挨拶スピーチの原稿を書くことができる。 ・学校や会社への志望理由などを書くことができる。 ・最近読んだ本や見た映画のだいたいのストーリーを書くことができる。 ・理由を述べながら、自分の意見を書くことができる。 ・体験したことや、その感想について、簡単に書くことができる。 | ・知人に、感謝や謝罪を伝える手紙やメールを書くことができる。 ・体験したことや、その感想について、簡単に書くことができる。 ・知人に、感謝や謝罪を伝える手紙やメールを書くことができる。 ・自分の日常生活を説明する文章を書くことができる。 ・将来の計画や希望について簡単に書くことができる。 ・短い日記を書くことができる。 ・友人や同僚に日常の用件を伝える簡単なメモを書くことができる。 ・自分の家族や町などの身近な話題について簡単に書くことができる。 | ・予定表やカレンダーに、短い言葉で自分の予定を書くことができる。 ・誕生日のカードや短いお礼のカードを書くことができる。 ・簡単な自己紹介の文を書くことができる。 | ・書類に、名前や国名などを書くことができる。 |
参照元:
JLPT N3の試験対策に必要な学習内容
JLPT N3に合格するには、どのような試験対策が必要なのでしょうか?ここでは、N3合格に必要な学習内容を次の3つに分けて解説します。
- 言語知識(文字・語彙・文法)
- 読解
- 聴解
「言語知識(文字・語彙・文法)」の対策方法
「言語知識」には、「文字」・「語彙」・「文法」の3つの要素が含まれ、それぞれに応じた対策が必要となります。
文字
「文字」では、漢字の訓読み・音読み・特別な読み方を覚える必要があります。N3の試験では、新たに354字程度の漢字が出題されます。N4までの試験範囲である漢字300字程度も出題されるため、振り返りも重要になります。
漢字を効率的に覚えるためには、ノートへの書き取り練習が有効です。まずは試験範囲の漢字を書き取って覚え、問題集でわからなかった漢字を追加でおさらいするようにしましょう。
また、N3の試験の特徴の一つが、漢字を正確かつスピーディーに読む能力が求められる点です。
N4までの試験では、覚えるべき漢字が少ないこともあり、「語彙」「文法」「読解」などの設問では、ほとんどの漢字にふりがながついています。一方、N3では、こうした「文字」以外の設問にもふりがなのない漢字が多く出題されます。
問題文やテキストに書かれた漢字を読むのに時間がかかりすぎると、試験時間内に解き終えられなくなってしまいます。そのため、漢字が使われている例文をまるごと覚えるようにし、漢字がどんな語彙とセットで使われるのか、どんな文章で使われるのかを理解するのがおすすめです。
語彙
「語彙」では、文中に適切な語彙を当てはめる問題や、類義語を選ぶ問題、正しく語彙が使われている文章を選ぶ問題が出題されます。
N3の試験では、1,024語程度の語彙が出題されます。覚えるべき語彙の量が多いため、バラバラに覚えると非効率になってしまいます。
そのため、試験範囲の語彙をグループ化して覚えるのが推奨されます。たとえば、話題や性質ごとに整理立てて覚えたり、同義語・類語・対義語をまとめて覚えたりすると、試験のときに知識を引き出しやすくなります。
文法
「文法」では、自然な文章になるように適切な文法形式を選ぶ問題や、正しく文を組み立てる問題、まとまりのある文章を作るために適切な語や文を選ぶ問題が出題されます。
まずは試験範囲の文法を意味や機能別にまとめて覚えましょう。ある程度、試験範囲の文法形式に関する知識が身についてきたら、出題される問題形式に慣れることが重要です。また、間違えてしまった問題については、わかるまで繰り返し問題集を解くようにしましょう。
参照元:
- 新完全マスター漢字 日本語能力試験N3(スリーエーネットワーク)
- 新完全マスター語彙 日本語能力試験N3(スリーエーネットワーク)
- 新完全マスター単語 日本語能力試験N3(スリーエーネットワーク)
- 新完全マスター文法 日本語能力試験N3(スリーエーネットワーク)
「読解」の対策方法
N3試験の「読解」では、「内容理解」と「情報検索」の問題が出題されます。
「内容理解」では、生活や仕事といったさまざまな話題に関する説明文や指示文、解説、エッセイ、手紙などを中心とした150〜550字程度の文章が出題されます。
「情報検索」では、広告やパンフレットなどの600字程度の情報素材を読む必要があります。
N3試験の特徴の一つが、「書き言葉」が出題される点です。書き言葉とは、ビジネス文書や新聞など、一般的な日本語の読み物で用いられる言葉です。たとえば、「やっぱり」は話し言葉、「やはり」は書き言葉と分類できます。
N4までは、主に話し言葉の日本語を中心に学ぶため、書き言葉には慣れていないことが多いでしょう。そのため、まずは問題集で書き言葉の種類や用法を学び、出題されるテキストをスムーズに読めるように練習することが必要です。
また、N4までの試験と比べて、N3試験では試験時間内に読むべきテキスト量が多くなります。試験時間内に問題を解くには、「長文を早く正確に読む力」を鍛える必要があります。
読解スピードを上げるには、問題集を通じて主語や5W1H、指示語など、文章の構造を読み解くポイントを理解することが必要です。また、自然な日本語の文章に慣れるために、エッセイや新聞などを読むこともおすすめです。
参照元:新完全マスター読解 日本語能力試験N3(スリーエーネットワーク)
「聴解」の対策方法
N3試験の「聴解」では、まとまりのあるテキストから会話の内容を理解する問題や、状況説明を聞いて適切な発話を選択する問題、短い質問などを聞いて適切な応答を選ぶ問題などが出題されます。先生と生徒、同僚同士のやりとりといった日常会話や、ラジオのアナウンス、案内などの独話が出題されます。
N3試験の特徴の一つが、「概要理解」の設問が出題されることです。概要理解では、長めの対話や独話を聞いて、話者の意見や主張、メッセージを汲み取る必要があります。問題を解くには、一部の語や発話を理解する能力に加えて、全体を理解する聞き方を身につける必要があります。まずは、試験対策用の教材を活用し、設問の形式や解き方を学びましょう。
また、N3試験では、問題文の音声のスピードが速くなることも特徴的です。N3試験では、N4と比べて難易度が上がり、スピードや話し方がよりネイティブスピーカーに近くなります。
そのため、自然に近いスピードの日本語を正確に聴き取るためのトレーニングが必要となります。日頃から、ラジオやニュースなどの多様な音源に触れ、耳を慣らすようにしましょう。
効率的にリスニング力を鍛えるには、プロの日本語講師との日本語レッスンがおすすめです。明光グローバルの「日本語オンラインレッスン」なら、個々の学習者の日本語レベルに合わせて効果的なN3試験対策を行うことができます。気になる方はぜひお気軽に明光グローバルまでご相談ください。
参照元:
企業が外国人材のJLPT N3の合格を支援する方法
JLPT N3に合格するには、継続的な日本語学習が必要不可欠です。一方で、日本での生活や仕事に慣れていない外国人材にとって、日本語学習を習慣化することは容易ではありません。そのため、外国人材の採用や教育に慣れていない企業の人事・教育担当者の方で「なかなか外国人材の学習が続かない」と悩まれている方も増えてきています。
外国人材のJLPT N3合格を確実なものにするには、企業による積極的なサポートが求められます。ここでは、企業が外国人材のN3合格をサポートする方法について解説します。
- 外国人材の試験対策に必要な日本語学習の機会を提供する
- 外国人材の努力を評価・報酬に反映する仕組みを整備する
- 試験対策に向けた目標設計や学習スケジュールに関してアドバイスを行う
外国人材の試験対策に必要な日本語学習の機会を提供する
企業が提供できる最も重要な支援の一つは外国人材が日本語を学べる環境を提供することです。
外国人材自身が、N3合格のために適切な日本語教室や日本語教材を探すことは容易ではありません。また、外国人材の中には日本にお金を稼ぎに来ている方も多いです。母国への仕送りや奨学金の返済のために、学習費用を捻出できない方もいるでしょう。
企業が日本語学習の機会を提供することで、外国人材にかかる負荷を減らし、確実に学習を続けられる環境を整えることができます。また、学習をサポートしてくれた企業への愛着にもつながり、エンゲージメントの向上も期待できます。
明光グローバルが提供する外国人向けオンライン日本語学習ツール「Japany」であれば、スマートフォンからスキマ時間を活用して効率的に学習することができます。外国人材の継続的な日本語学習にお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
外国人材の努力を評価・報酬に反映する仕組みを整備する
試験結果を評価・報酬に反映する仕組みを整備することも、合格率を上げるうえで重要な要素です。
日本人と比べて、外国人材は労働条件や報酬にシビアなことが多いです。N3試験に合格しても、自身に還元されるメリットがなければ、学習モチベーションにはつながらない可能性があります。
JLPTの試験結果が評価・報酬にプラスに反映される仕組みがあれば、外国人材はより意欲的に学習に励みやすくなります。また、自分の努力に報いてくれる企業に対する愛着が湧き、長期的な定着につながる可能性もあります。
試験対策に向けた目標設計や学習スケジュールに関してアドバイスを行う
企業担当者が、外国人材の日本語学習の目標設計や学習スケジュールに関してアドバイスを行うことも重要です。
外国人材の日本語学習は孤独になりやすいものです。「オンライン教材のパスワードがわからなくなってしまった」というちょっとしたことでも、不安や問題点を相談できる相手がいなければ、解決できずに学習の停滞につながる可能性があります。
そこでおすすめなのが、企業の教育担当者や現場責任者、メンターによる学習進捗の確認や試験対策に向けたアドバイスです。定期的に学習状況を確認することで、学習が停滞したり、つまずいたりしているなどの問題を早期に発見し、対処することができます。思うように学習が進んでいない場合は、外国人材の状況をヒアリングし、目標や学習スケジュールを調整するようにしましょう。
また、自身の学習に伴走してくれる担当者がいることは、外国人材の心理的安全性の向上につながります。職場でのコミュニケーションを活性化させるためにも、取り入れられる範囲で外国人材の学習をサポートしてみてください。
N3対策には日本語オンラインレッスンとe-ラーニング「Japany」がおすすめ
N3試験では、長文を早く正確に読むための読解力や、長い日本語の会話をスムーズに聞き取れるリスニング能力などが求められます。慣れない日本での仕事や生活とN3対策を両立させるには、効率的な試験対策ができる学習ツールが欠かせません。
明光グローバルの「日本語オンラインレッスン」や外国人向けオンライン日本語学習ツール「Japany」を活用すると、外国人材の負担を最小限に抑えながら、JLPT N3の試験対策ができます。最後に、明光グローバルの概要と、日本語オンラインレッスン、外国人向けオンライン日本語学習ツール「Japany」について紹介します。
明光グローバルとは
明光グローバルは、外国人材の就労機会の創出と育成を通して、日本企業の持続的な成長をサポートする教育系人材サービスです。
40年以上の個別指導の教育実績、そして10年以上の日本語教育の実績を持つ明光ネットワークジャパングループの知見を活かし、外国人材の育成と企業の人材課題解決に特化したサービスを提供しています。
JCLIや早稲田EDU日本語学校での豊富な教育ノウハウを活かし、特定技能試験対策から業界別の専門教育まで、幅広いニーズに対応しています。外務省からEPA事業を4期連続で受託するなど、高い信頼性と実績を誇ります。
明光グローバルの主要サービス
事業 | サービス |
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教育研修事業 | ・eラーニングによる日本語教育(スマホアプリに対応) ・対面/オンラインによる日本語レッスン ・外国籍人材と日本人に向けた各種研修プログラム ・外国籍人材に向けた各種試験対策講座 |
人材紹介事業 | ・特定技能人材の紹介 ・外国籍エンジニアの人材紹介 ・教育伴走型の登録支援サービス |
特定技能人材やエンジニアの紹介から、外国人社員向けの教育・研修サービスまで、幅広いノウハウを提供しています。単なる日本語教育にとどまらず、企業での実践力を重視した総合的な人材育成を行っています。
日本語オンラインレッスンとは
日本語オンラインレッスンの特長として、熟練した講師との直接的な対話を通して、実用的な日本語運用能力を育成できることがあります。
特徴 | 内容 |
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ビジネスにおける実践力の向上 | ・各業種に対応したビジネス会話の習得 ・ビジネスメールや文書の作成指導 ・プレゼンテーションスキルの習得 |
業種別カスタマイズ | ・業界ごとに特化したレッスン 例:外食の店舗やホテルの現場で必要な接客コミュニケーション等 |
即時フィードバック | ・発音の細かな修正 ・自然な表現への言い換え ・ビジネスマナーの指導 |
日本語オンラインレッスンは個々の外国人材に合わせてカリキュラムを調整することが可能です。そのため、N3試験に特化した対策が可能です。また、定期的にレッスンを受講することで、講師からフィードバックやエンカレッジを得られ学習のモチベーション維持が期待できます。
外国人向けオンライン日本語学習ツール「Japany」とは
「Japany」は、明光キャリアパートナーズが提供している外国人向けオンライン日本語学習ツールです。
Japanyを活用すれば、JLPT N3の試験対策をはじめ、現場で用いる実践的な日本語や、特定技能試験対策など、合計1,200本以上の豊富な動画教材を活用して学ぶことができます。そのため、外国人社員のさまざまな学習ニーズに応えることができます。
また、パソコンやスマートフォンを使って、スキマ時間に自分のペースで学習できることも特徴的です。
そして、管理者機能として、学習進捗を確認できる「レポート機能」や、一定期間ログインがないと通知が届く「アラート機能」を活用することもできます。
受講形態 | e-ラーニング |
対象者 | 企業に在籍する外国人籍社員・帰国子女など |
プログラム・コース内容(一例) | ・日本語試験対策(JLPT・JFT Basic) ・せいかつの日本語 ・特定技能試験対策(1号+2号に対応) ・しごとの日本語(ITエンジニア、外食、介護など各業界のビジネス会話に対応) |
受講期間 | コースによって異なる |
料金プラン受講費用 | 初期費用:100,000円 月額費用:1名あたり1,500円~(受講人数に応じて変動) 年間契約費用:1名あたり14,000円~(受講人数に応じて変動) |
まとめ
外国人材のN3合格率を高めるためには、本人が無理なく学習を継続できる日本語学習環境を整えることが重要です。
明光グローバルの「日本語オンラインレッスン」や外国人向けオンライン日本語学習ツール「Japany」なら、効率的な試験対策が可能です。外国人材のN3対策にお悩みの方は、ぜひお気軽に明光グローバルまでお問い合わせください。