特定技能制度の創設から6年が経過し、徐々に特定技能1号から特定技能2号に移行する外国人材が増えてきています。一方、特定技能外国人を雇用する企業の中には「特定技能2号に移行した場合の在留期間はどのようになる?」「移行に向けてどのような準備が必要?」と不安をお持ちの方も多くなっています。
今回は、特定技能2号の概要や在留期間、取得要件、スムーズな移行に向けたポイントなどについて解説します。雇用している外国人材に特定技能2号に移行してもらいたいと考えている企業の経営者や人事、教育担当者の方は、ぜひ本記事を参照してください。
特定技能2号とは
特定技能2号とは、特定技能制度における在留資格の一つで、熟練した技能を要する業務に従事する活動を行うための在留資格です。
特定技能制度は、人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野(以降「特定産業分野」)において、一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人を受け入れるために2019年度に創設されました。制度の創設以降、特定技能制度を活用して日本に滞在する外国人材の総数は増え続けています。
特定技能1号・特定技能2号の違い
特定技能制度には、特定技能1号・2号の2種類の在留資格があります。特定技能1号・特定技能2号の主な違いとしては、次のような項目が挙げられます。
| 項目 | 特定技能1号 | 特定技能2号 |
|---|---|---|
| 在留資格の定義 | 相当程度の知識または経験を必要とする技能を要する業務に従事する活動を行うための在留資格 | 熟練した技能を要する業務に従事する活動を行うための在留資格 |
| 在留できる期間 | 通算で上限5年まで ※1年、6ヶ月または4ヶ月ごとの更新 | 在留期間の更新を行えば上限なく滞在可能 ※3年、1年または6ヶ月ごとの更新 |
| 技能水準・実務経験 | 技能試験への合格が必要(技能実習2号を良好に修了した場合は免除) | 特定技能1号よりも高度な技能試験への合格が必要・一定の実務経験が必要 |
| 日本語能力水準 | 日本語能力試験(以降「JLPT」) N4レベルの日本語試験への合格が必要(技能実習2号を良好に修了した場合は免除) | 日本語試験の要件はない(一部の特定産業分野ではJLPT N3レベルの日本語試験への合格が必要) |
| 受け入れ機関等による支援の要否 | 受入れ企業または登録支援機関による支援の対象 | 受入れ企業または登録支援機関による支援の対象外 |
| 家族帯同の可否 | 原則として家族帯同は不可 | 配偶者と子の帯同が可能(ただし「家族滞在」の在留資格の取得が必要) |
| 在留資格「永住者」が取得できる可能性 | 基本的に不可能 | 取得可能性がある |
| 2025年6月末時点の 在留者数 | 333,123人 | 3,073人 |
一定の実務経験や高度な技能試験などへの合格が求められることもあり、特定技能1号よりも特定技能2号の方が取得難易度の高い在留資格となっています。そのため、在留期間の上限なく日本に滞在できる点や配偶者と子の帯同が可能である点など、特定技能2号の方が在留条件の面で優遇されています。
基本的には特定技能1号から特定技能2号にステップアップする方が多いため、特定技能1号の方が在留者数が多くなっています。2019年度の特定技能制度の創設から6年が経過した現在、少しずつ特定技能2号の在留資格を取得する方も増えてきています。
特定技能2号の在留期間の概要
特定技能2号の在留資格には、在留できる期間の上限が設けられていないため、永続的に日本で働くことができます。ただし、在留資格を維持するためには、定期的な資格の更新が必要となります。
資格更新の頻度は3年ごとか1年ごと、もしくは6か月ごととなっています。更新期日が近づいてきたら、資格更新に向けた手続きを進める必要があります。
資格更新に必要な書類は出入国在留管理庁のホームページで明示されています。詳しい内容については出入国在留管理庁の案内を参照してください。
参照元:
特定技能2号の在留資格の取得要件
外国人材が特定技能2号の在留資格を取得するためには、次の要件を満たす必要があります。
- 技能試験などへの合格
- 一定の実務経験
ここでは、特定技能2号の在留資格を取得するために満たすべき基本的な要件について紹介します。
技能試験等への合格
特定技能2号の在留資格を取得するためには、特定技能1号よりも高度な技能試験に合格する必要があります。
特定産業分野によっては日本語試験やその他の資格試験への合格を要件として課していることもあります。
一定の実務経験
特定技能2号の在留資格を取得するためには、一定の実務経験を満たす必要があります。
具体的に必要な実務経験の年数は特定産業分野や業務区分によって異なりますが、おおよそ2年以上の期間が設定されていることが多いです。
特定産業分野別の特定技能2号の在留資格の取得要件
特定産業分野や業務区分によって、特定技能2号の取得要件には違いがあります。ここでは、特定産業分野別の特定技能2号の取得要件を解説します。
ビルクリーニング分野の要件
ビルクリーニング分野で特定技能2号の在留資格を取得するためには、次のいずれかの試験への合格が必要です。
- ビルクリーニング分野特定技能2号評価試験
- 技能検定1級(ビルクリーニング)
上記に加えて、建築物衛生法などで定める建築物内部の清掃に、複数の作業員を指導しながら従事し、現場を管理する者としての実務経験を2年以上有することが必要です。
このとき、「現場を管理する者としての実務経験」とは、作業管理、労務管理、安全衛生管理等の業務に従事している経験を指します。具体的な内容については、ビルクリーニング分野特定技能協議会で定義されているため、必要に応じて参照してください。
参照元:特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領 -ビルクリーニング分野の基準について-(法務省・厚生労働省)
工業製品製造業分野の要件
工業製品製造業分野で特定技能2号の在留資格を取得するルートには、「特定技能2号評価試験ルート」と「技能検定ルート」の2種類があります。
特定技能2号評価試験ルートの場合は、業務区分別の製造分野特定技能2号評価試験に加えて、ビジネス・キャリア検定3級への合格が必要です。
技能検定ルートの場合は、ビジネス・キャリア検定3級の取得に関する要件は設けられていません。ただし、技能検定を受験する要件として一定の実務経験が課されており、外国人材の学歴・職歴によっては受験ができない可能性があるため注意が必要です。
| 項目 | 機械金属加工区分 | 電気電子機器組立て区分 | 金属表面処理区分 |
|---|---|---|---|
| 技能試験 | 次のいずれかの試験に合格する ・製造分野特定技能2号評価試験(金属表面処理) ・技能検定1級(鋳造) ・技能検定1級(鍛造) ・技能検定1級(ダイカスト) ・技能検定1級(機械加工) ・技能検定1級(金属プレス加工) ・技能検定1級(鉄工) ・技能検定1級(工場板金) ・技能検定1級(仕上げ) ・技能検定1級(機械検査) ・技能検定1級(機械保全) ・技能検定1級(電気機器組立て) ・技能検定1級(プラスチック成形) ・技能検定1級(塗装) ・技能検定1級(工業包装) ・技能検定1級(金属熱処理) | 次のいずれかの試験に合格する ・製造分野特定技能2号評価試験(電気電子機器組立て) ・技能検定1級(機械加工) ・技能検定1級(仕上げ) ・技能検定1級(機械検査) ・技能検定1級(機械保全) ・技能検定1級(電子機器組立て) Brabant 技能検定1級(電気機器組立て) ・技能検定1級(プリント配線板製造) ・技能検定1級(プラスチック成形) ・技能検定1級(工業包装) | 次のいずれかの試験に合格する ・製造分野特定技能2号評価試験(金属表面処理) ・技能検定1級(めっき) ・技能検定1級(アルミニウム陽極酸化処理) |
| その他の試験 | 製造分野特定技能2号評価試験を受験する場合、次の試験にも合格する(技能検定1級を取得する場合は不要) ・ビジネス・キャリア検定3級(生産管理プランニングまたは生産管理オペレーション) | ||
上記に加えて、日本国内に拠点を持つ企業の製造業の現場における3年以上の実務経験が要件として課されています。
このとき、「日本国内に拠点を持つ企業」とは日本国内に登記している本店または主たる事務所などがある企業を指します。また、「製造業の現場における実務経験」とは、日本標準産業分類に掲げる産業のうち、「中分類09-食料品製造業」および「中分類10-飲料・たばこ・飼料製造業」を除く大分類E-製造業に掲げるものを行っている事業所で、製造品の加工などに従事した経験を指します。
詳しい内容については、特定技能運用要領を参照してください。
参照元:特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領 -工業製品製造業分野の基準について-(法務省・経済産業省)
建設分野の要件
建設分野で特定技能2号に移行するためには、業務区分に応じて、次のいずれかの試験に合格する必要があります。
| 項目 | 技能試験 |
|---|---|
| 土木区分 | ・建設分野特定技能2号評価試験(土木) ・技能検定1級(型枠施工) ・技能検定1級(コンクリート圧送施工) ・技能検定1級(鉄筋施工) ・技能検定1級(とび) ・技能検定1級(ウェルポイント施工) ・技能検定1級(鉄工(構造物鉄工作業)) ・技能検定1級(塗装) ・技能検定1級(さく井) ・技能検定1級(造園) ・技能検定単一等級(路面標示施工) |
| 建築区分 | ・建設分野特定技能2号評価試験(建築) ・技能検定1級(型枠施工) ・技能検定1級(左官) ・技能検定1級(コンクリート圧送施工) ・技能検定1級(かわらぶき) ・技能検定1級(鉄筋施工) ・技能検定1級(内装仕上げ施工) ・技能検定1級(表装) ・技能検定1級(とび) ・技能検定1級(建築大工) ・技能検定単一等級(枠組壁建築) ・技能検定単一等級(エーエルシーパネル施工) ・技能検定単一等級(バルコニー施工) ・技能検定1級(建築板金) ・技能検定1級(熱絶縁施工(吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業)) ・技能検定1級(石材施工) ・技能検定1級(タイル張り) ・技能検定1級(築炉) ・技能検定1級(鉄工(構造物鉄工作業)) ・技能検定1級(塗装) ・技能検定1級(防水施工) ・技能検定1級(建具製作) ・技能検定1級(カーテンウォール施工) ・技能検定1級(自動ドア施工) ・技能検定1級(サッシ施工) ・技能検定1級(ガラス施工) ・技能検定1級(ブロック建築) ・技能検定1級(樹脂接着剤注入施工) ・技能検定1級(広告美術仕上げ) ・技能検定1級(厨房設備施工) |
| ライフライン・設備区分 | ・建設分野特定技能2号評価試験(ライフライン・設備) ・技能検定1級(配管) ・技能検定1級(建築板金) ・技能検定1級(熱絶縁施工(保温保冷工事作業)) ・技能検定1級(冷凍空気調和機器施工) |
上記に加えて、建設分野では班長としての実務経験が必須要件となっています。班長とは、建設現場において複数の建設技能者を指導しながら作業に従事し、工程を管理する者を指します。
具体的な実務経験年数は、業務区分に対応する建設キャリアアップシステムの能力評価基準のある職種にかかる能力評価基準のレベル3相当の「就業日数(職長+班長)」と設定されています。対応する能力評価基準がない場合は、「就業日数(職長+班長)が3年(勤務日数645日)以上であること」と定められています。
参照元:特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領 -建設分野の基準について-(法務省・国土交通省)
造船・舶用工業分野の要件
造船・舶用工業分野で特定技能2号の在留資格を取得するためには、業務区分に応じて、次のいずれかの試験に合格することが必要です。
| 項目 | 技能試験 |
|---|---|
| 造船区分 | ・造船・舶用工業分野特定技能2号試験(造船) ・技能検定1級(塗装) ・技能検定1級(鉄工) ・技能検定1級(とび) ・技能検定1級(配管) |
| 舶用機械区分 | ・造船・舶用工業分野特定技能2号試験(舶用機械) ・技能検定1級(塗装) ・技能検定1級(鉄工) ・技能検定1級(仕上げ) ・技能検定1級(機械加工) ・技能検定1級(配管) ・技能検定1級(鋳造) ・技能検定1級(金属プレス加工) ・技能検定1級(強化プラスチック成形) ・技能検定1級(機械保全) |
| 舶用電気電子機器区分 | ・造船・舶用工業分野特定技能2号試験(舶用電気電子機器) ・技能検定1級(機械加工) ・技能検定1級(電気機器組立て) ・技能検定1級(金属プレス加工) ・技能検定1級(電子機器組立て) ・技能検定1級(プリント配線板製造) ・技能検定1級(配管) ・技能検定1級(機械保全) |
上記に加えて、造船・舶用工業において複数の作業員を指揮・命令・管理する監督者としての実務経験を2年以上有することが要件となっています。
このとき「監督者」とはグループ長やグループリーダー等といった者を指します。また「実務経験」とは、自らのグループの各従業員への作業指示、製作物の確認、安全確保のための設備や作業場環境の点検、作業計画の作成、作業の進捗管理などを行いながら、造船・舶用工業における業務に従事した経験をいいます。
参照元:特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領 -造船・舶用工業分野の基準について(法務省・国土交通省)
自動車整備分野の要件
自動車整備分野で特定技能2号に移行するには、次のいずれかの試験への合格が必要です。
- 自動車整備分野特定技能2号評価試験
- 自動車整備士技能検定2級
上記に加えて、道路運送車両法第78条第1項に基づく地方運輸局長の認証を受けた事業場(以下「認証工場」という)における3年以上の実務経験が必要となります。この場合の実務経験とは、分解・点検・調整などの整備作業を指します。
詳しい作業内容については特定技能運用要領を参照してください。
参照元:特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領 -自動車整備分野の基準について-(法務省・国土交通省編)
航空分野の要件
航空分野で特定技能2号に移行するには、業務区分に応じて、次のいずれかの試験への合格が必要です。航空機整備区分の場合は、あわせて航空整備士や航空運航整備士などの資格の取得も必要となります。
| 項目 | 空港グランドハンドリング区分 | 航空機整備区分 |
|---|---|---|
| 技能試験 | 航空分野特定技能2号評価試験(空港グランドハンドリング) | 航空分野特定技能2号評価試験(航空機整備) |
| その他の試験 | ー | ・一等航空整備士(飛行機) ・一等航空整備士(回転翼航空機) ・二等航空整備士(飛行機) ・二等航空整備士(回転翼航空機) ・一等航空運航整備士(飛行機) ・一等航空運航整備士(回転翼航空機) ・二等航空運航整備士(飛行機) ・二等航空運航整備士(回転翼航空機) ・航空工場整備士(機体構造関係) ・航空工場整備士(ピストン発動機関係) ・航空工場整備士(タービン発動機関係) ・航空工場整備士(プロペラ関係) ・航空工場整備士(計器関係) ・航空工場整備士(電子装備品関係) ・航空工場整備士(電気装備品関係) ・航空工場整備士(無線通信機器関係) |
加えて、業務区分ごとに、次の実務経験が必要となります。
- 空港グランドハンドリング区分:現場において技能者を指導しながら作業に従事した実務経験
- 航空機整備区分:現場において専門的な知識・技量を要する作業を実施した3年以上の実務経験
空港グランドハンドリング区分における実務経験は、航空機の駐機場への誘導や移動、手荷物・貨物の仕分け、手荷物・貨物の航空機への移送・搭降載、客室内清掃など、特定技能2号として就業する上で必要となる知識や技能を習得した上で、新入社員などに指導した経験を指します。知識や技能の習得にあたっては、安全管理規定の理解や作業資格の取得なども必要となります。
航空機整備区分における実務経験とは、航空会社や航空機整備会社において、国家資格整備士などの指導・監督の下、ドック整備や材料・部品等の領収検査といった、機体・装備品などの専門的・技術的な整備業務を指します。
参照元:特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領 -航空分野の基準について-(法務省・国土交通省)
宿泊分野の要件
宿泊分野で特定技能2号の在留資格を取得するためには、次の試験に合格することが必要です。
- 宿泊分野特定技能2号評価試験
上記に加えて、宿泊施設において複数の従業員を指導しながら、フロント、企画・広報、接客、レストランサービスなどの業務に2年以上従事した実務経験が必要となっています。
参照元:特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領 -宿泊分野の基準について-(法務省・国土交通省)
農業分野の要件
農業分野で特定技能2号の在留資格を取得するためには、業務区分に応じて、次のいずれかの試験への合格が必要です。
- 2号農業技能測定試験(耕種農業)
- 2号農業技能測定試験(畜産農業)
上記に加えて、次のいずれかの実務経験が必要となります。
- 耕種農業もしくは畜産農業の現場において、複数の作業員を指導しながら作業に従事し、工程を管理する者としての2年以上の実務経験
- 耕種農業もしくは畜産農業の現場における3年以上の実務経験
耕種農業区分における「複数の作業員を指導しながら作業に従事し、工程を管理する」とは、自然条件の変化に応じて自らの判断により農作業を行うとともに、2名以上の作業員を指導・監督し、作業工程を管理することです。また、耕種農業の現場における実務とは、施設園芸、畑作・野菜、果樹等の耕種農業の現場において、自然条件の変化に応じて自らの判断により農作業に従事した経験を指します。
畜産農業区分における「複数の作業員を指導しながら作業に従事し、工程を管理する」とは、家畜の個体や畜舎環境の変化に応じて自らの判断により農作業を行うとともに、2名以上の作業員を指導・監督し、作業工程を管理することです。また、畜産農業の現場における実務とは、養豚、養鶏、酪農等の畜産農業の現場において、家畜の個体や畜舎環境の変化に応じて自らの判断により農作業に従事した経験を指します。
いずれの場合においても、指導を受ける作業員の国籍・職責は問いません。また、複数の作業員を指導する期間は必ずしも同一期間である必要はなく、繁忙期・閑散期や飼養衛生管理といった農業・畜産上の特性により、一部指導を行わない期間があっても問題ないことになっています。
参照元:特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領 -農業分野の基準について-(法務省・農林水産省)
漁業分野の要件
漁業分野では、特定技能2号に移行するために、技能試験に加えて日本語試験への合格も必要となっています。具体的には次のとおりです。
| 項目 | 漁業区分 | 養殖業区分 |
|---|---|---|
| 技能試験 | 2号漁業技能測定試験(漁業) | 2号漁業技能測定試験(養殖業) |
| 日本語試験 | JLPT N3レベル以上 | |
加えて、業務区分ごとに次の実務経験を満たす必要があります。
- 漁業区分:漁船法上の登録を受けた漁船において、操業を指揮監督する者を補佐する者または作業員を指導しながら作業に従事し、作業工程を管理する者としての2年以上の実務経験
- 養殖業区分:漁業法および内水面漁業の振興に関する法律に基づき行われる養殖業の現場において、養殖を管理する者を補佐する者または作業員を指導しながら作業に従事し、作業工程を管理する者としての2年以上の実務経験
漁業区分における「実務」とは、次のような業務を指します。
- 船長・漁労長など操業を指揮監督する者を補佐しながら自らも作業に従事すること
- 操業を指揮監督する者の下で自らも漁労作業を行いつつ、他の作業員に対し、作業内容に合わせた漁具や作業員の配置等の指揮、船長・漁労長に対して作業の進捗状態等の報告を行うなど、現場のリーダー・主任としての管理を行うこと
養殖業区分においては、次のような業務が「実務」と定義されています。
- 経営者の下で養殖場長などを補佐しながら自らも作業に従事すること
- 経営者の下で養殖場長等として、養殖水産動植物の管理作業を自らも行いつつ、養殖いけす等の管理者等として他の作業員の指導業務を行うこと
参照元:特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領 -漁業分野の基準について-(法務省・農林水産省)
飲食料品製造業分野の要件
飲食料品製造業分野では、特定技能2号に移行するために次の試験に合格する必要があります。
- 飲食料品製造業特定技能2号技能測定試験
上記に加えて、複数の作業員を指導しながら作業に従事し、工程を管理する者としての実務経験を2年以上有することが要件として課されています。
このとき、「複数の従業員を指導する」とは、2名以上の技能実習生やアルバイト従業員、特定技能外国人などに対して、作業工程などを指導することを指します。また「工程を管理する者」とは、飲食料品製造業全般に関する管理業務を補助する担当部門長やライン長、班長などの役職が想定されています。
飲食料品製造業分野では、実務経験を客観的に証明できるようにするため、特定技能1号の外国人材を「工程を管理する者」として従事させる際には辞令や職務命令書などを活用して役職を命じるように指導されています。詳しい内容については特定技能運用要領を参照してください。
参照元:特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領 -飲食料品製造業分野の基準について-(法務省・農林水産省)
外食業分野の要件
外食業分野では、特定技能2号に移行するために、技能試験に加えて日本語試験への合格も必要となっています。
| 項目 | 外食業分野 |
|---|---|
| 技能試験 | 外食業特定技能2号技能測定試験 |
| 日本語試験 | JLPT N3レベル以上 |
上記に加えて、複数のアルバイト従業員や特定技能外国人などを指導・監督しながら接客を含む作業に従事し、店舗管理を補助する者としての2年間の実務経験が要件として課されています。
このとき、「複数のアルバイト従業員や特定技能外国人などを指導・監督」とは、2名以上のアルバイト従業員や特定技能外国人などを指導・監督することを指します。また、店舗管理を補助する者とは、店長や事業所責任者が行う店舗管理業務を補助するものとし、副店長やサブマネージャーなどの役職が想定されています。
参照元:特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領 -外食業分野の基準について(法務省・農林水産省)
スムーズに特定技能2号の在留資格に移行するためのポイント
特定技能2号の在留資格を取得する際には、留意しておきたいポイントがあります。ここでは、特定技能2号の在留資格にスムーズに移行するために企業側が抑えておきたいポイントを解説します。
- 現在の在留資格で在留できる期間を確認する
- 受入れ企業が積極的にキャリア構築を支援する
- 技能試験の合格に向けて効率的な試験対策に取り組む
- ベースとなる日本語能力を向上させる
現在の在留資格で在留できる期間を確認する
1つ目のポイントは、外国人材が現在保有している在留資格で在留できる期間を確認することです。
一般的に、特定技能1号の在留資格から特定技能2号への移行を目指す外国人材が多いです。特定技能1号の在留資格で在留できる期間は、最長でも5年間となっています。
特定技能2号に移行するためには、前述のように難易度の高い技能試験や実務経験などの要件を満たさなければなりません。もし在留期間中に要件を満たすことができなければ、最悪の場合、一時帰国しなければならないリスクがあります。
外国人材が現状の在留資格で在留できる期間を把握することで、特定技能2号に移行すべき時期や、試験対策・キャリア構築に向けた準備期間などのスケジュールを整理することができます。余裕をもって、計画的に特定技能2号に移行できるよう、外国人材が保有している在留資格であとどの程度在留できるのかを見直しておくようにしましょう。
受入れ企業が積極的にキャリア構築を支援する
2つ目のポイントは、受入れ企業が積極的にキャリア構築を支援することです。
特定技能2号の在留資格を取得するには、特定産業分野や業務区分ごとに定められた実務経験の要件を満たす必要があります。一方、外国人材が移行に必要なキャリアを独力で整理し、受入れ企業に相談することはハードルが高いです。そのため、特定技能2号への移行に向けては、受入れ企業側の協力が必要となります。
まずは、特定技能運用要領で定められた実務経験の要件を確認の上、自社で外国人材実務要件を満たすためにはどのようなキャリアパスが必要か整理しましょう。そのうえで、キャリア面談などを通して外国人材と対話の上、キャリア実現に向けた目標設計や通常業務の中で意識すべきポイントを伝えるなど、必要なキャリア支援を提供することがおすすめです。
技能試験の合格に向けて効率的な試験対策に取り組む
3つ目のポイントは、外国人材に技能試験の合格に向けた効率的な試験対策に取り組んでもらうことです。
特定技能2号の在留資格を取得するためには、難易度の高い技能試験に合格しなければなりません。特定産業分野や業務区分によっては、公式テキストなどの試験対策教材が提供されていないところもあります。日本での仕事や生活に忙しい外国人材が確実に合格するためには、効率的な試験対策が必要です。
明光グローバルでは、特定技能2号への移行に必要な技能試験への合格を力強く支える特定技能2号試験対策講座を提供しています。プロの講師による集中講座となっており、試験合格に必要な知識を体系的に学ぶことができます。
また、本番試験前に模擬試験を受けることができるため、試験形式に慣れ、苦手科目を潰し込むことが可能です。雇用している外国人材に提供する試験対策教材の選定にお悩みの方は、明光グローバルまでお気軽にご相談ください。
ベースとなる日本語能力を向上させる
4つ目のポイントは、ベースとなる日本語能力を向上させることです。
特定技能2号への移行に必要な技能試験は、JLPT N2相当の日本語で書かれています。試験範囲の内容を理解していても、日本語能力の不足から時間内に解き切ることができず、不合格となってしまう外国人材もいます。
また、特定技能2号に移行した外国人材には、他の従業員に対する指導などの管理業務を含む難易度の高い業務を任せることになります。これまで以上に複雑なコミュニケーションが求められることを踏まえると、外国人材には高い日本語能力が求められます。
このような点から、特定技能2号への移行に向けては、継続的に外国人材の日本語能力を高めることが非常に重要となります。
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最後に、特定技能2号への移行に向けた試験対策や日本語教育にお悩みの方に向けて、明光グローバルの概要と、提供するサービスを紹介します。
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明光グローバルは、外国人材の就労機会の創出と育成を通して、日本企業の持続的な成長をサポートする教育系人材サービスです。
40年以上の個別指導の教育実績、そして10年以上の日本語教育の実績を持つ明光ネットワークジャパングループの知見を活かし、外国人材の育成と企業の人材課題解決に特化したサービスを提供しています。
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明光グローバルの主要サービス
| 事業 | サービス |
|---|---|
| 教育研修事業 | ・eラーニングによる日本語教育(スマホアプリに対応) ・対面/オンラインによる日本語レッスン ・外国籍人材と日本人に向けた各種研修プログラム ・外国籍人材に向けた各種試験対策講座 |
| 人材紹介事業 | ・特定技能人材の紹介 ・外国籍エンジニアの人材紹介 ・教育伴走型の登録支援サービス |
特定技能人材やエンジニアの紹介から、外国人社員向けの教育・研修サービスまで、幅広いノウハウを提供しています。単なる日本語教育にとどまらず、企業での実践力を重視した総合的な人材育成を行っています。
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2025年10月時点では「外食分野」「飲食料品製造業分野」「工業製品製造業分野」「建設分野」の特定技能2号試験対策講座を実施しています。
| 対応分野 | 講座あたりの対応人数 | 講座のボリューム |
|---|---|---|
| 外食業 | 10名まで | 3ヶ月(計20時間) |
| 飲食料品製造業 | 10名まで | 2ヶ月(計16時間) |
| 工業製品製造業 | 10名まで | 8ヶ月(計66時間) |
| 建設業 | 10名まで | 3ヶ月(計24.5~31.5時間) |
特定技能2号評価試験の合格に向けた効率的な試験対策コンテンツをお探しの方は、ぜひお気軽に明光グローバルまでご相談ください。
オンライン日本語学習ツール「Japany」
「Japany」は、明光キャリアパートナーズが提供している外国人向けオンライン日本語学習ツールです。
Japanyを活用すれば、現場で用いる実践的な日本語や、特定技能試験対策など、合計1,400本以上の豊富な動画教材を活用して学ぶことができます。そのため、外国人社員のさまざまな学習ニーズに応えることができます。
また、パソコンやスマートフォンを使って、スキマ時間に自分のペースで学習できるのも特徴的です。
さらに、管理者機能として、学習進捗を確認できる「レポート機能」や、一定期間ログインがないと通知が届く「アラート機能」を活用することもできます。
| 受講形態 | e-ラーニング |
| 対象者 | 企業に在籍する外国人籍社員・帰国子女など |
| プログラム・コース内容(一例) | ・日本語試験対策(JLPT・JFT Basic) ・せいかつの日本語 ・特定技能試験対策(1号+2号に対応) ・しごとの日本語(ITエンジニア、外食、介護など各業界のビジネス会話に対応) |
| 受講期間 | コースによって異なる |
| 料金プラン受講費用 | 初期費用:100,000円 月額費用:1名あたり1,000円~(受講人数に応じて変動) 年間契約費用:1名あたり9,500円~(受講人数に応じて変動) |
外国人社員向け各種教育・研修サービス
明光グローバルでは、外国人材の日本語能力向上と各業界に特化した学習支援を4つの柱で展開しています。時間や場所を問わない「Japany」でのeラーニングから、ビジネス経験豊富な講師による個別指導まで、幅広いニーズに対応できることが特徴です。
| サービス | 概要 |
|---|---|
| 外国人向けオンライン日本語学習ツール「Japany」 | ・1,400本以上の豊富な動画教材 ・N5~N1レベルまでの総合的な学習コンテンツ ・多言語対応により初学習者も安心して学習が可能 ・特定技能2号試験対策コンテンツも搭載(外食業、飲食料品製造業、製造業、宿泊業) |
| オンライン日本語レッスン | ・ビジネス経験豊富な講師による個別指導 ・業界別カスタマイズカリキュラム ・定期的にレッスン報告書を企業に提供 |
| 各種研修プログラム | 【外国人材向け】新入社員研修、異文化理解研修等 【日本人社員向け】外国人材受入れ研修等 |
| 各種試験対策講座 | ・専門講師が直接指導 ・実施方法はオンライン/対面いずれも対応可能 ・受講人数や実施回数など企業毎にカスタマイズして対応可能 ※介護福祉士試験対策講座、特定技能2号試験対策講座(外食、飲食料品製造、製造業、建設の4分野に対応) |
まとめ
特定技能2号には在留期間の上限がなく、資格を更新すれば永続的に日本で働くことができます。そのため、安定的な人材確保を実現したいと考える多くの企業で、特定技能2号への移行を見据えた特定技能1号の外国人材の採用が積極的に進められています。
一方、外国人材が特定技能2号を取得するためには、技能試験などの対策や実務経験の要件を満たす必要があり、受入れ企業側からの積極的な支援が求められます。加えて、技能試験に書かれる日本語の難易度が高いことや実務で要求される日本語レベルが複雑化することもあいまって、移行に向けては継続的な日本語学習が必要となります。
明光グローバルでは、特定技能2号への移行に向けた試験対策講座を提供しています。試験対策講座を受講する方は、受講期間中「Japany」を利用できるため、効率的に日本語学習を進めることが可能です。
雇用している外国人材の特定技能2号への移行に向けた試験対策・日本語教育については、ぜひ明光グローバルにお任せください。



