訪問介護業界では深刻な人手不足を背景に、外国人材の雇用が有力な選択肢となっています。制度改正により受け入れの幅は広がっていますが、在留資格ごとに従事できる業務や事業所に求められる体制は異なります。
今回は、訪問介護で雇用できる在留資格や受け入れ要件、雇用のメリット、注意点をわかりやすく解説します。
▼この記事のポイント
- 訪問介護では2025年4月から、一定の条件を満たせば特定技能「介護」・技能実習「介護」の外国人材も雇用できるようになりました
- 訪問介護で雇用可能な在留資格は、特定技能「介護」、技能実習「介護」、在留資格「介護」、EPA介護福祉士、身分系在留資格の5種類です
- 受け入れ事業所には、業務開始前の研修や同行訪問(OJT)、ハラスメント対策のほか、原則1年以上の実務経験を持つ人材の配置や利用者・家族への事前説明と書面同意が求められます
- 雇用の際は国際厚生事業団(JICWELS)への適合確認申請が必要で、雇用後も巡回訪問への対応や定期報告が求められます
行政書士
安藤 祐樹
20代の頃に海外で複数の国を転々としながら農業や観光業などに従事し、多くの外国人と交流する。その経験を通じて、帰国後は日本で生活する外国人の異国での挑戦をサポートしたいと思い、行政書士の道を選ぶ。現在は入管業務を専門分野として活動中。特定技能の申請は500件以上、また認定日本語教育機関や技能実習監理団体(育成就労監理支援機関)の設立、運営サポートなどの実績をもつ。
訪問介護で外国人材の雇用が増加している背景
訪問介護の現場で外国人材の雇用が広がっている主な背景には、深刻な人手不足と制度の見直しがあります。特に近年は、訪問介護員の確保が難しくなっていることに加え、一定の条件を満たせば外国人材が訪問介護業務に従事できるようになったことで、受け入れを検討する事業所が増えています。
訪問介護業界の慢性的な人手不足

画像引用元:訪問介護事業への支援について(報告)(厚生労働省)
日本では少子高齢化が進み、介護サービスを必要とする高齢者が増加しています。一方で、介護業務は身体的・精神的な負担が大きいというイメージを持たれやすく、人材を十分に確保しにくい状況が続いています。
なかでも訪問介護は、利用者の自宅を訪問して一対一でサービスを提供する業務であるため、一定の経験や判断力、コミュニケーション能力が求められます。そのため、雇用できる人材が限られやすく、施設介護員と比べても人手不足が深刻化しています。
実際に、令和5年度の施設介護員の有効求人倍率は3.24であったのに対し、訪問介護員は14.14と大きく上回っています。求人を出しても応募が集まりにくい状況が続いていることから、人材確保の手段として外国人材の雇用を検討・導入する事業所が増えています。
訪問介護における外国人材雇用に関する制度の整備
訪問介護で外国人材の雇用が進みやすくなった背景には、制度面の整備もあります。
厚生労働省は、訪問介護業界の慢性的な人材不足に対応するため、外国人材の就労に関する制度を見直しました。その結果、2025年4月からは、特定技能「介護」と技能実習「介護」について、一定の条件を満たせば訪問介護業務に従事することが認められるようになりました。
これにより、受け入れ事業所が研修や同行訪問、支援体制などを適切に整備すれば、訪問介護の現場でも外国人材を雇用しやすい環境が整いつつあります。
訪問介護で雇用可能な在留資格
訪問介護で外国人材を雇用する際は、訪問介護業務に従事できる在留資格を正しく確認することが重要です。在留資格によって、従事できる業務範囲や在留期間、受け入れ事業所に求められる支援体制などが異なります。
そのため、制度内容を理解したうえで、適切な受け入れ準備を進める必要があります。訪問介護で雇用可能な主な在留資格は、次のとおりです。
- 特定技能「介護」
- 技能実習「介護」
- 在留資格「介護」
- EPA介護福祉士
- 身分系在留資格(日本人の配偶者・永住者・定住者等)
特定技能「介護」
特定技能「介護」は、以下に合格することで取得できる在留資格です。
- 介護技能評価試験
- 日本語能力試験(JLPT)(N4以上)または国際交流基金日本語基礎テスト
- 介護日本語評価試験
在留期間は最長5年で、一定の知識や技能を持つ人材として採用できるため、即戦力として雇用する企業も少なくありません。
一方で、受け入れ事業所には、業務面や生活面での適切な支援体制を整えることが求められます。2025年4月までは、特定技能「介護」で訪問介護業務に従事することは認められていませんでしたが、深刻な人手不足に対応するため、一定の条件を満たせば従事できるようになりました。
技能実習「介護」
技能実習「介護」は、日本で働きながら介護に関する技術や知識を習得し、帰国後に母国の発展に活かすことを目的とした制度です。技能実習制度は人材育成を目的としているため、単なる労働力の確保として活用するのではなく、計画的な指導や教育体制を整えることが求められます。
技能実習制度は1〜3号に分かれており、最長5年間の在留が可能です。技能実習「介護」の取得には、日本語能力試験(N4以上)に加え、介護に関する基本的な知識の習得が必要とされています。
以前は、技能実習「介護」で訪問介護業務に従事することは認められていませんでした。しかし、2025年4月からは、一定の条件を満たすことで訪問介護業務への従事が可能になりました。
在留資格「介護」
在留資格「介護」は、国家資格である介護福祉士に合格した外国人材が取得できる在留資格です。
介護福祉士として専門的な知識と技能を有しているため、日本人職員と同様に訪問介護業務に従事できます。また、在留期間は更新すれば上限がありません。
そのため、即戦力として長期雇用を見据えた採用が可能です。ただし、介護福祉士の資格取得が必要であり、取得難易度が高い在留資格であるため、対象となる外国人材は限られています。
EPA介護福祉士
EPA介護福祉士は、日本と経済連携協定(EPA)を締結しているインドネシア、フィリピン、ベトナムから来日し、介護福祉士の資格を取得した外国人材です。
介護福祉士資格を取得していれば訪問介護業務に従事できますが、資格取得前のEPA介護福祉士候補者は、訪問介護業務に従事することはできません。
身分系在留資格(日本人の配偶者・永住者・定住者等)
日本人の配偶者・永住者・定住者などの身分系在留資格を持つ外国人材は、就労制限がないため、訪問介護業務にも従事できます。日本での生活基盤が整っている人材も多く、長期的な雇用を見据えて採用しやすいことが特徴です。
ただし、介護業務に関する知識や技術、日本語での対応力には個人差があります。そのため、採用時には介護経験や資格の有無、利用者や家族とのコミュニケーション能力などを丁寧に見極めることが重要です。
訪問介護の外国人材の受け入れ事業所が遵守すべき事項
訪問介護で特定技能や技能実習の外国人材を雇用する場合、介護職員初任者研修課程等を修了することに加えて、制度上定められた事項を適切に遵守する必要があります。訪問介護は、利用者宅で一対一のサービスを提供する業務であるため、外国人材が安心して業務に取り組み、利用者にも適切な介護サービスを提供できるよう、事前研修や同行訪問、緊急時の対応体制などを整えることが重要です。
受け入れ事業所が遵守すべき主な事項は、次のとおりです。
- 研修の実施
- 一定期間の同行訪問など必要なOJTの実施
- 外国人介護人材への丁寧な説明・意向の確認・キャリアアップ計画の作成
- ハラスメント対策の実施
- 不測の事態に対応するためのICTの活用を含めた環境整備
研修の実施
外国人材を受け入れる事業所は、訪問系サービスの基本事項や生活支援技術などに関する研修を、業務開始前に実施する必要があります。基本事項には、利用者や家族、近隣住民とのコミュニケーション、日本の生活様式への理解などが含まれます。
また、利用者宅で不測の事態が発生した場合に備え、緊急時の連絡方法や連絡先を事前に確認しておくことも重要です。外国人材が一人で対応に迷わないよう、緊急時を想定した研修も行う必要があります。
一定期間の同行訪問など必要なOJTの実施
外国人材が一人で利用者宅を訪問し、訪問介護サービスを提供する前には、一定期間、経験豊富なサービス提供責任者や先輩職員などが同行する必要があります。実際の現場で業務を確認しながら指導することで、利用者ごとの状態や生活環境に応じた介護サービスを提供しやすくなります。
外国人介護人材への丁寧な説明・意向の確認・キャリアアップ計画の作成
受け入れ事業所は、外国人材に対して業務内容や注意事項を丁寧に説明し、本人の意向を確認する必要があります。訪問介護では利用者宅で単独業務を行う場面もあるため、業務への理解度や不安の有無を事前に把握しておくことが重要です。
さらに、外国人材と十分にコミュニケーションを取りながら、習得すべき技能や将来的に目指すキャリア像を明確にし、キャリアアップ計画を作成することも求められます。キャリアアップ計画を整備することで、外国人材のモチベーション向上や長期的な定着につながりやすくなります。
ハラスメント対策の実施
訪問介護は利用者宅で単独業務を行うことが多いため、ハラスメントリスクへの対応が欠かせません。受け入れ事業所は、対応マニュアルの作成・共有、管理者などの役割の明確化、ハラスメントが発生した場合の相談・対応ルールの整備を行う必要があります。
外国人材が安心して働ける環境を整えることは、定着率の向上だけでなく、安定した介護サービスの提供にもつながります。トラブルを未然に防ぐためにも、事業所全体でハラスメント対策に取り組むことが重要です。
不測の事態に対応するためのICTの活用を含めた環境整備
緊急時に迅速かつ適切に対応できるよう、受け入れ事業所はICTを活用した連絡体制や対応マニュアルを整備する必要があります。利用者宅で急な体調変化や事故などが起きた場合でも、外国人材がすぐに相談・報告できる体制を整えておくことが重要です。
また、緊急時を想定した研修を行い、実際の対応手順を確認しておくことも求められます。不測の事態に備えた環境を整備することで、外国人材が安心して訪問介護業務に取り組みやすくなります。
訪問介護の外国人材の受け入れ事業所が満たすべき要件
外国人材を訪問介護業務に従事させるには、受け入れ事業所が制度上求められる要件を満たす必要があります。訪問介護は利用者宅で一対一のサービスを提供する業務であるため、外国人材本人の実務経験や日本語能力だけでなく、利用者や家族が安心してサービスを受けられる体制を整えることが重要です。
受け入れ事業所が満たすべき主な要件は、次のとおりです。
- 外国人介護人材の実務経験等
- 利用者・家族への説明
外国人介護人材の実務経験等
訪問介護サービスの質を確保するため、外国人材には原則として介護保険適用サービス等での1年以上の実務経験が求められています。利用者宅では一人で判断・対応する場面もあるため、一定の介護経験を持つ人材を配置することが重要です。
実務経験が1年未満の外国人材を訪問介護業務に従事させる場合は、日本語能力試験(JLPT)N2相当など、高い日本語能力を有している場合に限られます。また、その場合でも一定期間の同行訪問を実施し、利用者への対応や業務の進め方を確認しながら、段階的に業務へ慣れてもらう必要があります。
利用者・家族への説明
外国人材が訪問介護業務を行う場合、受け入れ事業所は利用者やその家族に対して、事前に丁寧な説明を行い、書面で同意を得る必要があります。利用者宅でサービスを提供する以上、事前に不安や疑問を解消しておくことが重要です。
説明すべき内容には、外国人介護人材が訪問すること、その外国人材の実務経験、ICT機器を使用しながら業務を行う場合があることなどが含まれます。また、外国人介護人材の業務従事に関して不安がある場合に相談できる事業所の連絡先も、あわせて伝えておく必要があります。
訪問介護の外国人材の受け入れ事業所に求められる配慮事項
訪問介護に外国人材を雇用する際は、制度上の要件を満たすだけでなく、本人の経験や日本語能力に応じた配慮を行うことが重要です。訪問介護は利用者宅で一人で業務を行う場面も多いため、外国人材が安心して働けるよう、訪問先の選定やOJTの進め方などを丁寧に整える必要があります。
受け入れ事業所に求められる主な配慮事項は、次のとおりです。
- 訪問先の選定への配慮等の実施
- 外国人介護人材の状況に応じたOJT等への配慮の実施
訪問先の選定への配慮等の実施
外国人材の訪問先を選定する際は、本人の日本語能力や介護技術だけでなく、利用者の状態や生活環境、必要な支援内容も踏まえて判断することが重要です。本人の能力と訪問先の状況が合っていないと、外国人材・利用者双方に不安や負担が生じる可能性があります。
そのため、訪問先を選んだ理由や判断の経緯は記録として残し、利用者や家族にも事前に十分な説明を行う必要があります。また、同行訪問中には外国人材に必要な指導を行い、利用者や家族の意向も確認しながら、外国人材が適切に介護サービスを提供できるかを慎重に見極めることが大切です。
外国人介護人材の状況に応じたOJT等への配慮の実施
外国人介護人材には、実務経験や日本語能力に応じた丁寧なOJTを行うことが求められます。訪問介護では一人で判断・対応する場面もあるため、通常よりもOJT期間を長めに設定し、段階的に業務へ慣れてもらう体制を整えることが重要です。
具体的には、同行訪問後の振り返りや定期的な面談を行い、業務への理解度や利用者への対応力を確認しながら指導を進める必要があります。また、日本語学習の支援もあわせて行うことで、利用者や家族とのコミュニケーションを取りやすくなります。
外国人材一人ひとりの状況や能力に合わせて支援を行うことが、安心して働ける環境づくりにつながります。
訪問介護の外国人材を雇用する際に必要な手続きと対応
外国人材を訪問介護業務に従事させる場合、受け入れ事業所は通常の採用手続きに加えて、制度上必要な手続きや対応を行う必要があります。特に、適合確認申請や巡回訪問への対応、定期報告は、外国人材を適切に受け入れるために欠かせない手続きです。
事前に必要な対応を把握し、記録や支援体制を整えておくことで、円滑な受け入れにつながります。訪問介護の外国人材を雇用する際に必要な主な手続きと対応は、次のとおりです。
- 適合確認申請
- 巡回訪問への対応
- 定期報告
適合確認申請
外国人材を訪問介護業務に従事させる前に、受け入れ事業所は国際厚生事業団(JICWELS)に適合確認申請を行い、適合確認書の発行を受ける必要があります。申請では、受け入れ事業所の概要や指導体制、教育計画、外国人材の実務経験、日本語能力などが確認されます。
そのため、申請前には、訪問介護で外国人材を雇用するための条件を満たしているかを確認しておくことが重要です。必要な体制や書類を整えたうえで、適合確認申請を進めましょう。
巡回訪問への対応
受け入れ事業所は、国際厚生事業団(JICWELS)による巡回訪問にも対応する必要があります。
巡回訪問では、研修や同行訪問の実施状況、外国人介護人材の業務内容や日本語能力、利用者や家族への説明状況、事業所の管理体制などが確認されます。そのため、日頃から研修記録や同行訪問の実施状況、指導内容、利用者への説明内容などを適切に記録・管理しておくことが重要です。
必要な情報をすぐに提示できる体制を整えておくことで、巡回訪問にもスムーズに対応できます。
定期報告
訪問介護に外国人材を雇用する事業所は、外国人材の就労状況や業務内容、支援内容について、関係機関に定期的に報告する必要があります。受け入れ後も、制度に沿って適切に雇用・支援できているかを継続的に確認することが求められます。
また、外国人材のキャリアアップ計画についても、状況に応じて定期的に見直し、更新・報告する必要があります。採用して終わりではなく、就労状況や成長段階に合わせて継続的に支援することが、安定した受け入れにつながります。
訪問介護の外国人材を雇用するメリット
訪問介護で外国人材を雇用することは、人手不足の解消に加え、サービス提供体制の安定化にもつながります。慢性的な人材不足が続く訪問介護業界では、必要な人員を確保できるかどうかが、職員の働きやすさや介護サービスの質にも影響します。そのため、外国人材の活用は、安定した事業運営を実現するための有効な選択肢の一つです。
訪問介護に外国人材を雇用する主なメリットは、次のとおりです。
- 人手不足の解消
- サービスの質の向上
- シフト配置の柔軟性の向上
人手不足の解消
深刻な人手不足に直面している事業所にとって、外国人材の雇用は人材確保の有効な手段となります。特に訪問介護では、求人を出しても応募が集まりにくいケースが多いため、採用対象を外国人材にも広げることで、人員不足の改善が期待できます。
人員に余裕が生まれると、有給休暇の取得促進や時間外労働の削減など、職員が働きやすい環境を整えやすくなります。その結果、既存職員の負担軽減や離職率の低下、定着率の向上につながり、事業所の安定した運営にもつながります。
サービスの質の向上
人員が不足している状態では、一人ひとりの職員にかかる業務負担が大きくなり、介護サービスの質にも影響が出る可能性があります。外国人材を雇用して人員体制に余裕ができれば、利用者一人ひとりに対して、より丁寧にサービスを提供しやすくなります。
また、職員の負担が軽減されることで、記録や報告、利用者・家族とのコミュニケーションにも時間を確保しやすくなります。結果として、事業所全体のサービス品質の向上が期待できます。
シフト配置の柔軟性の向上
外国人材を雇用して人員が増えることで、シフト調整の柔軟性も高まります。訪問介護では、利用者の状況や職員の休暇、急な欠勤などに応じてシフトを調整する必要があるため、配置できる人材が増えることは大きなメリットです。
働くために来日する外国人材は、20代・30代の比較的若い層も多く、勤労意欲の高い人材が多い傾向にあります。そのため、本人の希望や勤務条件を踏まえたうえで、急なシフト変更にも柔軟に対応を検討できるケースがあります。結果として、事業所全体のシフト配置を安定させやすくなります。
訪問介護の外国人材を雇用する際の注意点
訪問介護に外国人材を雇用する際は、制度上の要件を満たすだけでなく、言語・文化の違いや待遇、業務面・生活面の支援体制にも配慮する必要があります。事前に注意点を理解し、受け入れ体制を整えておくことで、業務上のトラブルを防ぎやすくなり、外国人材の安心感や長期的な定着にもつながります。
訪問介護の外国人材を雇用する際の主な注意点は、次のとおりです。
- 言語や文化の違いに配慮する
- 日本人スタッフと同等以上の待遇をする
- 業務面・生活面に対する支援体制を整える
言語や文化の違いに配慮する
外国人材を雇用する場合は、言語や文化の違いを前提にしたコミュニケーション体制を整えることが重要です。
来日して間もない外国人材は、日本語での会話や業務上の説明に不安を感じることも少なくありません。そのため、業務を伝える際は、難しい表現を避け、理解しやすい日本語で丁寧に説明する必要があります。
また、外国人材だけでなく、日本人職員側も文化的背景や価値観の違いを理解しておくことが大切です。研修などを通じて、コミュニケーションの取り方や配慮すべきポイントを共有しておくことで、認識のずれやすれ違いによるトラブルを防ぎやすくなります。
日本人スタッフと同等以上の待遇をする
訪問介護に外国人材を雇用する際は、外国人であることを理由に、日本人職員より不利な待遇にしてはなりません。給与水準だけでなく、労働時間、休暇制度、福利厚生、評価基準などについても、同じ業務に従事する日本人職員と同等以上の待遇を確保する必要があります。
制度上も、外国人材に対する不当な待遇差は禁止されています。「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」第9条第1項第3号では、「技能実習生に対する報酬の額が日本人が従事する場合の報酬の額と同等以上であることその他技能実習生の待遇が主務省令で定める基準に適合していること」と定められています。
外国人であることを理由に不適切な待遇差があると判断された場合、行政指導や改善命令の対象となる可能性があり、場合によっては罰則が科されることもあります。こうしたリスクを避けるためにも、受け入れ事業所は事前に就業規則や賃金体系を確認し、外国人材にも日本人職員と同等以上の待遇を適用することが重要です。
参照元:外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律
業務面・生活面に対する支援体制を整える
訪問介護で外国人材を雇用する際は、業務にスムーズに取り組めるよう、事前の教育体制を整えておくことが重要です。
訪問介護では、一人で利用者宅を訪問して業務を行う場面が多いため、介護の進め方や事業所ごとのルール、記録・報告の方法などを丁寧に指導する必要があります。さらに、訪問先での立ち振る舞いや言葉遣い、利用者の家族との関わり方なども事前に伝えておくことで、現場でのミスやトラブルを防ぎやすくなります。
また、日本特有の価値観や生活習慣、安全に対する考え方についても理解を深めてもらうための支援が欠かせません。業務面だけでなく、生活面への支援も重要です。慣れない日本で安心して生活できるよう、住居の確保や生活に必要な手続き、医療機関の受診方法、地域での生活ルールなどについてサポートする体制を整えておく必要があります。
加えて、困ったときに相談できる窓口を設けたり、定期的な面談を実施したりすることで、不安や悩みを一人で抱え込ませにくくなります。このように、業務面と生活面の両方から支援体制を整えることが、外国人材の定着と安定した介護サービスの提供につながります。
訪問介護の外国人材雇用は明光グローバルにお任せください
訪問介護の事業所で外国人材を受け入れるには、事前にさまざまな準備をする必要があります。自社だけで準備を進めるのが難しい場合は、信頼できるパートナーと連携して取り組むことでスムーズに外国人材の雇用が進められます。
明光グローバルは、制度運用のサポートから外国人介護人材の支援、採用後の定着支援、トラブル発生時の対応まで一貫した支援を提供しています。最後に、明光グローバルの事業概要と、提供するサービス内容を紹介します。
明光グローバルとは
明光グローバルは、外国人材の就労機会の創出と育成を通して、日本企業の持続的な成長をサポートする教育系人材サービスです。
40年以上の個別指導の教育実績、そして10年以上の日本語教育の実績を持つ明光ネットワークジャパングループの知見を活かし、外国人材の育成と企業の人材課題解決に特化したサービスを提供しています。
JCLIや早稲田EDU日本語学校での豊富な教育ノウハウを活かし、特定技能試験対策から業界別の専門教育まで、幅広いニーズに対応しています。外務省からEPA事業を5期連続で受託するなど、高い信頼性と実績を誇ります。
明光グローバルの主要サービス
| 事業 | サービス |
|---|---|
| 教育研修事業 | ・eラーニングによる日本語教育(スマホアプリに対応) ・対面/オンラインによる日本語レッスン ・外国籍人材と日本人に向けた各種研修プログラム ・外国籍人材に向けた各種試験対策講座 |
| 人材紹介事業 | ・特定技能人材の紹介 ・手続き支援~入社後支援 ・教育伴走型の登録支援サービス |
特定技能介護人材の紹介や各種手続き支援、外国人社員向けの教育・研修サービスまで、幅広いノウハウを提供しています。単なる日本語教育にとどまらず、企業での実践力を重視した総合的な人材育成を行っています。
介護福祉士国家試験対策講座

明光グローバルは、外国人向けに特化した介護福祉士国家試験対策講座を提供しています。外国人受験者特有の課題に対応しており、効果的な学習方法を取り入れているのが特徴です。
介護福祉士国家試験は第38回(2026年1月実施)より、パート合格制度が導入されました。明光グローバルの介護福祉士国家試験対策講座は、パート合格制度にも対応しているため、対象者は合格に向けて効率よく学習を進めることができます。
介護福祉士国家試験対策講座
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 段階的学習プラン | ・基礎日本語から専門知識まで、レベルに応じた学習 ・N5からN2以上まで、幅広い日本語能力に対応 ・パート合格制度に対応 |
| 実践的な訓練 | ・語彙力、読解力強化の集中トレーニング ・実践的なケーススタディによる知識の定着 ・本番を想定した模擬試験の実施 |
| 柔軟な学習形態 | ・講座の実施方法(オンライン) ・受講人数:企業様のご要望に応じて柔軟に対応可能 ・日本語eラーニングJapanyでの反復学習 |
| 専門性の高いサポート | ・介護現場経験のある日本語教師による指導 ・介護の日本語教育専門家による監修 |

介護福祉士国家試験対策講座は、日本語能力の向上と介護専門知識の習得を、同時に進められます。また、外国人材がつまずきやすいポイントも網羅されているので、不安なく試験に挑むことができるでしょう。
明光グローバルの強み
明光グローバルは、外国人向け介護福祉士試験対策において、次の強みを持っています。
| 強み | 内容 |
|---|---|
| 確かな実績 | ・日越EPA訪日前日本語研修事業を5期連続で受託 ・90%以上のEPA候補生がJLPT N3に1年で合格 |
| 教育ノウハウ | ・40年にわたる塾事業の経験を活かした試験対策カリキュラム ・過去問分析に基づく効率的な学習教材の開発 |
| 専門的な日本語教育 | ・2校の日本語学校を運営 ・年間2,000人以上の留学生受け入れ実績 |
| 現場に即した指導 | ・介護事業所での勤務経験を持つ日本語教師による研修 ・実践的な知識を活かした国家試験対策 |
| 専門家の監修 | ・「日本語教育×介護福祉士のダブルライセンスを有した講師、及び当社教務」によるカリキュラム監修 |
N3レベルの合格率が90%を超えていることからも、明光グローバルが開発した試験対策は多くの受験者に対して効果が見込めます。
特定技能人材紹介サービス
特定技能人材紹介サービスは、特定技能人材の導入から定着まで、一気通貫したサポートが受けられるコンサルティングサービスです。
明光グローバルは、特定技能1号人材の登録支援機関として認定されています。登録支援機関とは、特定技能1号の人材への支援を適切に実施し、出入国在留管理庁への各種届出を滞りなく行うために認定されているサポート機関です。
企業が登録支援機関と委託契約を締結することで、必要に応じて特定技能人材への支援を登録支援機関に委託することができます。具体的には、ご契約いただいた企業においては、特定技能人材の紹介に加えて、次のサービスをご利用いただくことが可能です。
- 特定技能人材の採用に向けた各種申請書類作成のサポート
- 特定技能人材の生活サポート
- 特定技能人材の母国語での相談窓口
- 特定技能人材との定期面談
明光グローバルのサービスが選ばれている主な理由は、次の3つのサポート体制にあります。
| サポート内容 | 概要 |
|---|---|
| 採用支援 | ・SNSを活用した独自の採用ルート ・提携教育機関との連携による人材確保 ・母国語スタッフによる適性評価 |
| 充実した入社前後のサポート | ・在留資格申請の手続き代行 ・住居やライフラインの整備 ・銀行口座開設など初期手続きの支援 |
| 効果的な定着支援と能力開発 | ・定期的な面談によるフォロー ・母国語による相談窓口の設置 ・独自開発の外国人向け日本語eラーニングJapanyによる日本語学習 |
こうした包括的なサポートにより、半年で100名以上の紹介実績があります。特定技能人材の採用をお考えの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。
明光グローバルの強み
明光グローバルの強みは、「集客力」「教育力」「専門性」の3点です。
明光グローバルは、SNSや各種メディアなどを通じて外国人材を数多く集客しています。また、グループ会社のネットワークを通じて、各種教育機関からも優秀な人材を獲得しています。潤沢な候補者情報を獲得しているからこそ、企業にぴったりの人材を選抜し、推薦することが可能なのです。
まとめ
訪問介護に外国人材を雇用する際は、在留資格ごとの要件や支援体制などを理解しておく必要があります。制度の内容を把握したうえで受け入れを進めることで、円滑な雇用につながります。
外国人材の雇用を検討する場合は、制度や支援体制を確認しながら、それぞれの事業所に合った受け入れ方法を検討していくことが大切です。
しかし、外国人材の雇用に慣れていない事業者にとって、制度の理解や支援体制の整備は大きな負担となってしまう可能性があります。自社だけで制度の理解や支援体制の整備が難しい場合は、信頼できる登録支援機関に依頼することをおすすめします。
明光グローバルは、外国人介護人材の受け入れ実績が豊富で、外国人材の紹介や採用後の定着支援、トラブル対応まで一貫したサポートを提供しています。訪問介護に外国人材の雇用を検討している企業様は、明光グローバルまでお気軽にお問い合わせください。
行政書士
安藤 祐樹
20代の頃に海外で複数の国を転々としながら農業や観光業などに従事し、多くの外国人と交流する。その経験を通じて、帰国後は日本で生活する外国人の異国での挑戦をサポートしたいと思い、行政書士の道を選ぶ。現在は入管業務を専門分野として活動中。特定技能の申請は500件以上、また認定日本語教育機関や技能実習監理団体(育成就労監理支援機関)の設立、運営サポートなどの実績をもつ。





