特定技能外国人の受け入れに欠かせない「登録支援機関」。一方で、受け入れ企業からは「毎月の支援委託費が、何に使われているのか正直よくわからない」という声を耳にすることもあります。
登録支援機関の担当者は、日々何をしているのか?外国人材からはどんな相談が届き、どう応えているのか?今回は、明光キャリアパートナーズで特定技能人材の支援を担当する水嶋に、支援の現場のリアルを聞きました。
株式会社明光キャリアパートナーズ Global HR Division 外国人材紹介チーム
水嶋 航
「きっかけは、親族に外国籍の方がいたこと」――支援担当・水嶋のこれまで
最初のテーマは、回答者である水嶋自身のことです。どんな経歴を歩み、なぜ外国人材支援の道を選んだのか?支援の話に入る前に、その人となりを知ってもらえたらと思います。まずは自己紹介から聞きました。
回答者プロフィール:水嶋(みずしま)。日本大学理工学部数学科を卒業後、家庭教師の営業職として勤務。最初の1年間は私立中高一貫校で高校数学も教えていた。現在は、明光キャリアパートナーズで、登録支援機関の支援担当として特定技能外国人をサポートしている。
Q.自己紹介と現在の担当業務、担当している外国人材の国籍を教えてください
明光キャリアパートナーズの水嶋です。登録支援機関としての支援業務を担当しており、現在は多くの企業様で働く特定技能外国人のサポートを行っています。国籍は、ベトナム、ミャンマー、ネパール、インドネシア、フィリピンです。
Q.この仕事に就いたきっかけは何でしたか?前職・経歴も教えてください
親族に外国籍の方がいたことがきっかけです。多くの外国籍人材のサポートがしたいと思い、この会社に入りました。前職は、家庭教師の営業や、私立高校の非常勤講師として働いていました。
Q.入社前と入社後で、登録支援機関の仕事のイメージは変わりましたか?
入社前は、漠然と「外国籍人材のサポートをする仕事」というイメージでした。実際に入社してからは、引っ越しの際の転入・転出届に同行したり、一緒に税務署へ行って確定申告を行ったり。ここまで一人ひとりの生活に寄り添うのかと、イメージが大きく変わりました。
Q.支援担当として、日々いちばん大切にしていることは何ですか?
支援対象者と企業、それぞれの立場を考えつつ、中立で物事を考えることです。
毎朝30件のメッセージから始まる支援担当の「ある1日」
「登録支援機関が何をしているのか見えない」という声に、まずは「時間割」で答えてもらうことにしました。朝のメール確認から定期面談、そして突発対応まで。支援担当の1日は、想像以上に外国人材と企業の間を行き来しています。
ここからは、水嶋のある1日を追いかけます。
Q.平均的な1日のスケジュールを、朝から順に教えてください
朝はまず、企業様からのメールと、支援対象者から届いているメッセージの確認から始まります。メールは1日10〜15件ほど。
外国人材とのやり取りは主にFacebookのメッセンジャーを使っており、平日で毎朝30件ほど届いています。土日も関係なく連絡は来るので、社内で役割分担をして、緊急の場合にも対応できる体制を整えています。
それらに随時対応しながら、お昼ごろから夕方にかけては定期面談です。対面で行うこともあれば、難しい場合はオンラインで実施します。
同じ会社で働く方を続けて面談することもあれば、「悩みごとがある」「退職を考えている」という方と個別にじっくり話すこともあります。合間に電話対応や社内会議が入り、夕方まで続くという流れです。
Q.1日のうち、外国人材と直接やりとりしている時間はどれくらいありますか?
私の場合、平均的な日で言うと、メッセージや面談で直接やり取りしている時間は1日1時間ほどです。残りの時間は、そのやり取りを支える事務作業や企業対応に充てています。
ただし、担当によって異なり、外国人材とのやり取りにもっと長い時間をかけている担当者もいます。また、出張で対面面談を回る日は、朝から夕方まで8時間ずっと面談ということもあります。
Q.定期面談では実際に何を確認していますか?頻度や1回あたりの時間も教えてください
定期面談は3ヶ月に1回、1回30〜45分ほどです。
確認するのは、まず仕事のこと。仕事内容や職場環境に加えて、「残業はどれくらいあるか」「もっと残業したいのか、今の残業量が大変なのか」まで聞きます。
あわせて、生活面も確認します。「家の近くで変わったことは起きていないか」「休みの日はどう過ごしているか」など、仕事と生活の両方を見るようにしています。
また、1年に1回は対面での面談を行うことになっているため、遠方の方のところへは出張し、1日かけて面談することもあります。さらに、当社独自の取り組みとして、定期面談とは別に月1回、担当する全員に連絡を取り、前回の面談で出た悩みがその後どうなったかをフォローしています。
Q.企業への訪問・巡回では、どんなことをしていますか?
大きな役割は、現場のリアルな状況を企業様に届けることです。
支援担当は特定技能人材全員と面談して状況を把握していますが、現場で働く一人ひとりの様子や悩みは、本部からはなかなか見えません。「◯◯さんが今こういうことで悩んでいました」といった情報を、本人の同意を得たうえで取りまとめてお伝えしています。
また、外国人雇用や特定技能制度は法改正が目まぐるしい分野です。訪問の際には、最新の制度情報や変更点、ほかの企業様の取り組み事例なども共有しています。担当している企業様は外食業と介護が中心で、ほかに工業製品製造や自動車整備などがあります。
Q.デスクワークでは何をしていますか?
メッセージ対応のほかに大きいのは、在留資格(ビザ)の更新申請・変更申請に関わる業務です。行政書士や企業様と連携しながら書類を整え、申請に係るサポートをしています。
在留期限に関わることなので、期限管理をしながらスケジュール通りに進めることを徹底しています。ほかには、面談記録の作成や行政機関への各種届出、社内会議などですね。
Q.最近あった「イレギュラーな1日」を教えてください
1ヶ月ほど前ですが、前日の夜に本人から突然「退職します。もう飛行機のチケットを買いました」と連絡が来たことがありました。
すぐに企業様に確認したところ、健康面の事情もあり「退職はやむを得ない」ということになりました。翌朝9時半の成田発の便でしたので、朝7時半から空港に向かう本人と連絡を取り続け、出国ゲートを通過するまでフォローしました。
ここまで急なケースはまれですが、「役場での手続きに急きょ母国語の通訳が必要になった」「本人が会社に来ない」といった突発対応は日常的にあります。多くの外国人材を支援していれば、毎日どこかで何かは起きるものです。それを一つひとつ、きちんと完了させることが私たちの使命だと思っています。
「幽霊が出ます」という相談まで-月数百件にものぼる、日々届くメッセージ
支援担当のスマホには、外国人材からの相談が毎日届きます。その手段も内容も、日本人の転職サポートとはまるで違うもの。仕事の悩みから、思わず耳を疑うような相談までさまざまです。ここでは、日々のメッセージ対応のリアルを聞きました。
Q.外国人材からの相談は、どんな手段で、月にどれくらい届きますか?
支援対象者とのやり取りは、主にFacebookのメッセンジャーです。入国前の方とはWhatsAppを使うこともあります。
件数は月数百件にのぼります。在留カードや申請に関する問い合わせから生活の困りごとまで、内容はさまざまです。
Q.一番多い相談は何ですか?上位3つほど教えてください。
1位は、仕事の相談です。「退職を考えている」「職場の人間関係で悩んでいる」といった内容ですね。
2位は、在留資格の申請関連です。「ビザの更新はいつ終わりますか?」「申請状況はどうなっていますか?」という確認の連絡です。
申請自体はスケジュール通りに進めていても、審査には時間がかかることがあります。更新申請中は在留期限が延長される扱いになるので問題はないのですが、本人にとっては銀行口座の期限などにも関わる不安ごとなので、状況を丁寧に説明するようにしています。
3位は、生活の相談です。「こういう書類が届いたけれど、どうしたらいいですか?」というものが多く、一緒に内容を確認しながらご案内しています。
なかには「家の近くに変な人がいる」といった相談もあり、本当に何でも頼ってもらえる窓口になっていると感じます。
Q.特に印象に残っている相談やメッセージはありますか?
最近では、定期面談で「家に幽霊が出ます」と相談されたことでしょうか。もちろん笑い話にはせず、まずは少し様子を見て、続くようであれば住環境の問題として企業様に相談しましょうと対応しました。慣れない国での生活では、そういう不安も含めて話せる相手が必要なのだと思います。
嬉しかったのは、仕事の相談に乗っていた方から「店長よりも話しやすいです」と言っていただけたこと。対応のあとに「働きやすくなりました」「続けられそうです」というメッセージをもらえたときは、この仕事をやっていてよかったと感じますね。
Q.「ここまでやるのか」と読者が驚きそうな対応の例はありますか?
「その日のうちに完了させる」対応でしょうか。例えば、「ごみ出しのことでクレームが入った」「役場の手続きで急に通訳が必要になった」といった連絡には、担当者や母国語スタッフがすぐに動いて、まず本人を安心させる。オンラインで済む内容でも、初動の速さ自体が安心につながると考えています。
あとは、日本語学習のフォローです。学習ツールを提供して終わりではなく、「ちゃんと使えていますか」「学習は続いていますか」というところまで見ています。企業様から「ここまでやってくれるんだ」と言っていただけることもあります。
Q.逆に、登録支援機関として「できないこと・やらないこと」はありますか?
「やらないこと」というより意識していることですが、何でも代わりにやってあげることはしません。
例えば、母国語だけでメッセージが来たときは、「日本語でも書いてみましょう」と促します。職場で一緒に働くのは日本人の方々ですし、特定技能2号に移行すると、こうした支援自体が制度上なくなります。
それまでに日本語や生活面で自立できていないと、本人も企業様も困ってしまう。本人の成長のために、あえて手を出しすぎない部分は大切にしています。
ただし、緊急性が高い場合や、正確に伝わることが最優先の場合は母国語のみで対応します。そこはケースバイケースです。
Q.母国語での相談対応は、実際どのように行われていますか?
社内に、ベトナム、ミャンマー、ネパール、インドネシア、フィリピン、中国、英語圏など、支援対象者の国籍に応じた母国語スタッフがいます。相談の緊急度が高いときや、細かいニュアンスまで正確に把握したいときは、母国語スタッフが直接対応します。
役場での手続きに通訳が必要になれば、電話で母国語対応をすることもあります。新しい国籍の方の支援が始まるときは、その国のスタッフを採用して対応できる体制を整えています。
「任せきりにしない企業は、うまくいく」受け入れと定着の分かれ道
ここからは視点を変えて、受け入れ企業側の話です。数多くの現場を見てきた支援担当だからこそ、定着する職場とそうでない職場の違いは、はっきり見えると言います。
うまくいく企業は何が違うのか?初めての受け入れで準備すべきことまで、具体的に聞きました。
Q.受け入れ企業からは、どんな相談・質問が多いですか?
一番多いのは、問題が起きたときの対応依頼です。「辞めたいと言っているので、正確な理由を面談で把握してもらえますか?」「現場でトラブルがあったので、本人の意見を聞いてもらえますか?」といったご相談ですね。企業様からは直接聞きづらいことも、私たちが間に入ることで本音が見えてくることは多いです。
あとは、法改正に関するご質問です。最近は、特定技能2号への移行手続きや変更点についてのご質問も増えています。
Q.受け入れがうまくいく企業と、つまずく企業の違いはどこにありますか?
うまくいっている企業様に共通するのは、コミュニケーションの場を「仕組み」として持っていることです。
例えば外食業なら、社員からパート・アルバイトまで全員が参加して発言できる店舗ミーティングを月1回きちんとやっている。エリアマネージャーや本部の人事が現場を巡回している。つまり、登録支援機関に任せきりにしない企業様です。
逆につまずきやすいのは、日本人と同じやり方をそのまま当てはめてしまうケースです。言葉のハンディや文化の違いがある以上、一定の配慮は必要です。「そういうものだよね」と違いを受け入れたうえで、例えば手取り額や昇給の仕組み、2年後、3年後に給料がどう上がっていくのかといった、本人が本当に気になることを分かるように示す。そういう企業様は定着が良いですね。
Q.入社後3ヶ月くらいまでに起きがちな問題と、その乗り越え方は?
「思ったよりシフトが忙しい」「条件書で読んでいた勤務時間が、実際に働いてみると想像以上にしんどい」など、働いてみて初めて分かるギャップの相談が多いです。
その際は、入社前にご説明して承諾いただいた内容であることを丁寧に確認しつつ、「慣れるまで一緒に頑張りましょう」「周囲とコミュニケーションを取りながら少しずつ仕事を覚えていけば、自然と解決していきますよ」と前向きに促します。
当社では、入社1ヶ月後に必ず本人へ連絡し、「入社前のイメージと違うところはないか?」「職場環境はどうか?」を確認しています。
例えば、「もっと残業して稼ぎたい」という相談には、「まず仕事を覚えないと任せてもらえないから、しっかり覚えていこう」と伝えます。小さな不満を早めに拾って軌道修正することが、結果的に定着につながります。
Q.離職や転職の相談が出たとき、担当者としてどう動きますか?
まず本人の話をじっくり聞いて状況を確認し、そのうえで企業様に事実確認を行います。話を聞いてみると、実は職場環境自体は悪くないケースも少なくありません。本人も、環境が改善されるなら続けたいと思っていることがある。
だからこそ、本人の話だけで判断するのでも、企業側に立つのでもなく、双方の事実を確認して、判断に必要な情報を提供する。中立の立場で動くことを徹底しています。
Q.これから初めて受け入れる企業が、事前に準備しておくべきことはありますか?
3つあります。
1つ目は、コンプライアンスの徹底です。外国人雇用のルールは、担当部署だけでなく現場レベルまで落とし込んでおく必要があります。違反があると、最長5年間、外国人材の受け入れができなくなるケースもあります。
2つ目は、入社時のマニュアルや職場の掲示物の見直しです。例えば食品製造の現場には、禁止事項の貼り紙がたくさんありますよね。ああいったものを、やさしい日本語や母国語(ベトナム語・ミャンマー語など)に変えておくと、現場の行き違いがぐっと減ります。この変換は当社でもお手伝いできます。
3つ目は、現場の歓迎ムードづくりです。内定から入国までは3〜4ヶ月かかります。ある企業様では、その期間に現場の社員がインドネシアの内定者に会いに行き、懇親会を開きました。入社日には現場が「やっと来てくれた!」という状態になっています。定着支援は、入社前から始まっているんです。
「大きな違いは感じない。ただ…」国ごとの特徴と伝え方のコツ
ここからのテーマは「国による違い」です。水嶋が支援する外国人材の出身国は、5か国にわたります。
国が違えば、文化やコミュニケーションの取り方はどう変わるのか?採用トレンドの変化とあわせて聞きました。
Q.担当している外国人材の国籍の内訳を教えてください
ベトナム、ミャンマー、ネパール、インドネシア、フィリピンの5か国が中心です。
Q.最近、出身国のトレンドに変化はありますか?
増加傾向にあるのはインドネシアです。人口が多く、日本に関心を持っている方も多い国です。
一方で、これまで特定技能で最も人数の多かったベトナムは、増加のペースが落ち着いてきています。母国の経済状況などによって人材の流れは変わり続けるので、数年前の感覚のままだと採用戦略を見誤るかもしれません。
Q.国ごとに、コミュニケーションや文化の面でどんな違いを感じますか?
根本的なところで大きな違いは感じません。
ただ、あくまで傾向としてですが、人前で大きな声で叱られることを苦手に感じる方は多いですね。面談をしていると、特にミャンマーの方からそうした声を聞くことがあります。
注意するときは個別に呼んで伝えるなど、伝え方を少し工夫するだけで受け止められ方は大きく変わります。現場の店長や管理者の方には、そうした「伝え方のコツ」もお伝えするようにしています。
「特定技能は成熟期に入った」――現場から見る、制度のこれから
2019年に始まった特定技能制度は、いま大きな転換点を迎えています。
外食分野の新規受け入れ停止、新しい分野の追加、そして2027年の育成就労制度スタート。制度の変化は、受け入れ企業の採用戦略に直結します。
現場の最前線から見える「これから」を聞きました。
Q.現場から見て、ここ1〜2年で特定技能を取り巻く環境はどう変わりましたか?
制度が大きく浸透しました。特定技能が始まった6〜7年前は、「外国人って雇用できるんですか?」という制度の説明から商談が始まるのが当たり前でした。今はその説明がほとんど要りません。
特定技能の受け入れが当たり前になり、主要な業界では成熟期に入ってきた印象です。その象徴が、支援を外部委託せず、自社支援に切り替える企業様が増えていることですね。
もう一つの変化は、外国人材を「一人の生活者」として見る意識が広がったことです。かつては仕事の面だけを見た受け入れが中心でしたが、今は結婚や出産といったライフイベントも当たり前のこととして、企業も私たちも向き合うようになりました。ご家族のことや子どもの教育など、地域・自治体を巻き込んだテーマも今後ますます増えていくと思います。
Q.物流倉庫分野など新しい分野の追加は、どう見ていますか?企業はいつ動き始めるべきですか?
人手不足を背景に業界団体が声を上げ、対象分野はここ数年でかなり増えました。今後も増えていくと見ています。
受け入れを検討する企業様への答えは明確で、「詳細が固まるのを待たず、今すぐ情報収集を始めるべき」です。新しい分野は評価試験の実施時期など詳細がなかなか出ませんが、先行分野の前例と照らし合わせれば、「運用開始がこの時期なら試験はこの頃。であれば現地での面接はこの頃から始めるべき」という逆算ができます。
実際、物流倉庫分野についても、そうしたスケジュール予測をもとにしたご相談をすでにいただいています。
Q.外食分野の新規受け入れ停止(2026年4月)のような制度変更は、現場にどんな影響がありますか?企業は何に気を付けるべきですか?
新規の受け入れが止まるということは、国内にすでにいる人材の転職市場が中心になるということです。つまり売り手市場になり、人材の獲得競争が起きます。転職するからには、所得アップやより良い環境を求めるのが自然ですよね。
だからこそ、企業様に一番お伝えしたいのは、「いま雇用している人たちに定着してもらうことが最大の対策」だということです。新しく採用できないのであれば、辞めない職場をつくるしかありません。ここまでお話ししてきた定着のコツが、そのまま答えになると思います。
Q.2027年4月に始まる育成就労制度で、支援の現場はどう変わると見ていますか?
支援の「質」がこれまで以上に問われるようになると見ています。
育成就労制度では人材を受け入れ・支援する体制への要件が厳しくなり、これに合わせて、登録支援機関にも支援担当者1人あたりが受け持てる人数に上限が設けられる方向です。少ない担当者で大量の人材を抱え、支援が行き届かない、そういう運営は立ち行かなくなります。
業界全体で支援の質が底上げされることは、私たちとしても歓迎すべき変化です。当社はもともと手厚い接点を前提にした体制を取っているので、この流れはむしろ追い風だと捉えています。
「義務は3ヶ月に1回、当社は月1回」明光キャリアパートナーズならでは
ここまで語ってきた支援は、どの登録支援機関でも受けられるものなのでしょうか?あらためて、明光キャリアパートナーズだからできることを聞きました。
キーワードは「接点の多さ」と「教育」。その答えには、明光グループらしさが表れていました。
Q.他の登録支援機関と比べて、「明光ならでは」と感じるのはどんなところですか?
一つは接点の多さです。制度上は3ヶ月に1回の定期面談で足りるところを、当社は月1回、全員とコンタクトを取っています。
3ヶ月空くと、小さな悩みが大きな問題になってから発覚することがあります。月1回の接点があれば、悩みが小さいうちに解決できるんです。
もう一つは、先ほどお話しした母国語対応の体制です。支援対象者の全国籍をカバーし、新しい国籍の方の支援が始まれば、その国のスタッフを採用してでも対応します。
「接点の多さ」と「母国語対応」の掛け合わせが、当社の支援の土台だと思います。
Q.「教育の明光グループ」であることは、日々の支援にどう生きていますか?
日本語学習の機会の提供は、実はどの登録支援機関にも義務付けられている支援です。ただ当社の場合、グループで開発している日本語eラーニング「Japany」の開発チームが、私たち支援側のすぐ近くにいます。
現場で使っている方の声をすぐ開発にフィードバックし、改善につなげられる。この距離の近さは明光ならではだと思います。
もう一つは、教育に対する考え方そのものです。明光義塾は「勉強を教える」のではなく「勉強のやり方を教える」、自律学習を支える塾です。私たちの支援も同じで、何でも代わりにやるのではなく、本人が日本で自立して働き、暮らせるようになることをゴールにしています。
企業様に対しても同じで、ゆくゆくは自社で受け入れ管理ができるようになりたいという企業様には、自社支援への切り替えの支援も行っています。
Q.この仕事でやりがいを感じた瞬間のエピソードを教えてください
支援して3年になる方から、結婚式に招待されたことです。会社にかわいい招待状が届きました。悩みがあればすぐ相談してくれる関係を築けていたんだなと、嬉しかったですね。
もう一つは、災害のときのことです。先日九州で地震があった際、支援している方々に「大丈夫ですか?」と連絡をしたら、ご自身のほうが大変なはずなのに「明光の皆さんも大丈夫ですか?」と、逆にこちらを心配してくれた方がいました。
また、ミャンマーで大きな地震があったときには、ミャンマー国籍の支援対象者全員にご家族の安否をヒアリングし、企業様にまとめて報告したことがあります。「家族のことまで心配してくれてありがとうございます」という言葉をいただいたときは、この仕事の存在意義を実感しました。
Q.今後、支援担当として挑戦したいことは何ですか?
仕事のことも生活のことも、どちらも「すぐ相談できる」関係をもっと築いていきたいです。
相談が来てから動くのではなく、相談が来る前の小さな変化に気づけるくらい、近い距離でサポートできる存在になることが目標です。
「支援機関は、従業員を守るパートナー」企業の皆様へ
ここまで、支援現場のリアルを語ってもらいました。最後に聞いたのは、この記事の出発点でもある「支援料の対価」への疑問についてです。
Q.「支援料を払っているのに何をしてくれているのかわからない」と感じている企業・これから受け入れを検討する企業へメッセージをお願いします
まずお伝えしたいのは、登録支援機関は「支援料を受け取るだけの存在」では決してないということです。
外国人材の困りごとは、企業様から見えないところで日々発生していて、私たちはそれを一つひとつ解決しています。表面化した問題への対応だけでなく、潜在的な悩みを小さいうちに摘み取ることも含めてです。もし「何をしてくれているのかわからない」と感じているなら、それは支援機関とのコミュニケーションが足りていないサインかもしれません。
私たちは、企業様にとって「従業員を守るためのパートナー」でありたいと思っています。支援の状況でも、本人たちの近況でも、どんなことでも聞いてください。コミュニケーションを取っていただけるほど、支援の質は上がります。
私たちが向き合っているのは、モノではなく感情を持った人です。だからこそ支援機関も、悩みながら、試行錯誤しながらやっています。
これから受け入れを検討される企業様も、「わからないから不安」という段階から、ぜひ一度ご相談いただければと思います。
まとめ
登録支援機関の1日は、朝のメッセージ確認から始まり、定期面談、企業への情報共有、在留資格の申請サポート、行政書士との連携、そして突発的なトラブル対応まで。その多くは、受け入れ企業から「見えないところ」で行われています。
今回のインタビューで見えてきたのは、月数百件の相談対応や、義務を上回る月1回の全員コンタクトといった日々の積み重ねが、外国人材の定着を支えているという事実です。そして受け入れの成否を分けるのは、企業・外国人材・支援機関の三者がきちんとコミュニケーションを取れているかどうかでした。
明光キャリアパートナーズは、教育の明光グループとして、特定技能人材の紹介から日本語学習支援、定着支援、自社支援への切り替えコンサルティングまで一貫してサポートしています。「登録支援機関が何をしているのかわからない」「特定技能の受け入れを検討しているが、何から始めればいいかわからない」という企業様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
株式会社明光キャリアパートナーズ Global HR Division 外国人材紹介チーム
水嶋 航


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