国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)とは

国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)とは

2021年3月1日より、日本国内で国際交流基金日本語基礎テスト(以下、JFT-Basic)が実施されることが発表されました。JFT-Basicとは、主として就労のために来日する外国人に必要なコミュニケーション能力を測る試験です。日本語能力試験(以下、JLPT)に比べ実施回数が多いことはもちろん、コンピューターを用いた試験で結果がすぐわかるというメリットもあります。在留資格「特定技能1号」の申請にも活用でき、外国人材を採用する企業や日本企業への就職を目指す外国人の方々にとって注目すべき試験です。ここでは、JFT-Basicの特徴やJLPTとの違い、試験形式と対策のポイントについてご紹介します。

JFT-Basicの特徴とJLPTとの違い

1.日本語のコミュニケーション能力を測定するテスト

2.実施回数が多い(年6回)

3.コンピューターを使用した試験で、終了後に結果がすぐわかる

JLPTが多様な背景を持つ日本語学習者の学習習熟度を測るため幅広い場面を想定した総合的なテストであるのに対し、JFT-Basicは生活の場面で求められる日本語のコミュニケーション能力を測定するテストです。2019年4月に創設された在留資格「特定技能1号」の申請には、特定産業分野の技能試験に加え、日本語試験の合格(JLPTではN4、JFT-BasicではA2レベル)が要件になっています。JFT-Basicは、JLPTに比べて実施回数が多いため、必要な時にすぐ受験できます。また、コンピューターによる試験のため、結果通知まで2カ月を要するJLPTに比べ、試験後すぐに結果がわかるというメリットがあります。

JFT-Basicの試験形式と対策のポイント

試験形式 

  1. テスト会場でコンピューターを使用して出題、解答を行うCBT(Computer based testing)方式
  2. 画面に表示される問題を見て解答、ヘッドフォンに流れる音声をもとに解答
  3. 「文字と語彙」「会話と表現」「聴解」「読解」の4セクションで構成、試験時間は60分間

レベルの目安

JFT-Basicは、「JF日本語教育スタンダード」が日本語の熟達度として採用しているCEFRの枠組みに沿って、「日本語で何がどれだけできるか」という課題遂行能力をレベル指標にしています。課題遂行能力はCan-do(「~できる」という文)で表し、A1、A2、B1、B2、C1、C2の6レベルに分かれています。

試験対策のポイント

  1. 生活場面の日本語

JFT-Basicは、生活場面での会話や、手紙やお知らせを読む、アナウンスを聞く際に必要な日本語に関する問題が出題されます。普段から看板や掲示、駅でのアナウンスなど生活場面における日本語に関心を持ち、耳を傾けるようにしましょう。

  1. サンプル問題

国際交流基金HPにはサンプル問題があります。試験の特徴を理解し、形式に慣れるためにチャレンジしましょう。

  1. 教科書やオンライン学習サイトを活用する

国際交流基金からは、日本で生活するためのコミュニケーション力をつけるための教材として、教科書「まるごと 日本のことばと文化」や「いろどり 生活の日本語」が出版されており、それぞれ日本語学習サイトも公開されています。

※「まるごと 日本のことばと文化」学習サイトhttps://www.marugoto.org/

 「いろどり 生活の日本語」学習サイトhttps://www.irodori.jpf.go.jp/index.html

また、当社の外国人向けオンライン学習サービス『Japany』には、JFT-Basic対策オンラインコースがございます。ご要望に応じお問い合わせ下さい。