特定技能の人数は本当に少ないの?

2019年に新設された在留資格「特定技能」ですが、「まだまだ始まったばかりだから認知されてないよね」「全然聞かないから人数も少ないでしょう?」。こんな話しをよく聞きます。

この手の話しを耳にするときに、具体的な数字(人数)が一緒に語られることが少ないんですよね。実際に特定技能で在留している人って何人いるのかを、産業分野別に具体的な数字でまとめてみました!

出典:出入国在留管理庁「特定技能1号在留外国人数」
http://www.moj.go.jp/isa/content/001334461.pdf

2020年9月末現在、在留資格「特定技能」(特定技能2号は除く)は14分野合計で

8,769名の在留人数となっています。特定技能制度における5年間の受け入れ見込み人数は最大値で約35万となっており、分野ごとの受入れ見込み人数も発表されています。

元々の受入れ見込み人数と実際の在留人数の比較をまとめました。下の表をご覧ください。

分野名 5年間の受入れ見込み人数 2020年9月時点の実績 5年間の受入れ見込み人数合計に対する実績の割合
介護 60,000人 343人 0.5%
外食業 53,000人 859人 1.6%
建設 40,000人 642人 1.6%
ビルクリーニング 37,000人 112人 0.3%
農業 36,500人 1,306人 3.5%
飲食料品製造業 34,000人 3,167人 9.3%
宿泊 22,000人 51人 0.2%
素形材産業 21,500人 712人 3.3%
造船・舶用工業 13,000人 213人 1.6%
漁業 9,000人 110人 1.2%
自動車整備 7,000人 90人 1.2%
産業機械製造業 5,250人 774人 14.7%
電気・電子情報関連産業 4,700人 378人 8.0%
航空 2,200人 12人 0.5%
345,150人 8,769人 2.5%
出典:出入国在留管理庁「新たな外国人材の受入れ及び共生社会実現に向けた取組」
http://www.moj.go.jp/isa/content/001335263.pdf

元々の5年間の受入れ予定人数に比べて、「特定技能」が新設されてから約1年6カ月が経つ時点での在留人数としてはかなり少ないなと感じます。

新型コロナウィルスの影響も多分に受けているでしょうから、この人数に留まっている理由の分析はなかなか難しいところがあります。

出入国在留管理庁から四半期ごとに最新の情報が発表されますので、今後も要チェックです!

(出入国在留管理庁HP: http://www.moj.go.jp/isa/policies/ssw/nyuukokukanri07_00215.html