【日本語教師から見た各国出身者の特徴】
02.ネパール人編

日本語教師として様々な国の学生達と接していると、出身国による違いを感じることが多々あります。今回は中国とインドの間に位置するネパール出身学生の特徴をまとめてみました。

穏やかな人柄で面倒見が良い

 ネパール人学生の中にはおしゃべりで人懐っこい学生も、シャイで控えめな学生もいます。特に若い女の子は控えめで静かに授業を受けている学生が多いです。しかし、どの学生も大抵ニコニコして穏やかで、日本人に似ているとも言えます。
 また、あまり親しい関係ではない人に対しても世話を焼いてあげることが多いようです。

おしゃべりと音楽が好き

 授業中は静かだった学生が、友達と大きな声で談笑していて驚くことがあります。男女問わず冗談や噂話が好きで、集まっておしゃべりしている場面をよく見かけます。何か困り事がある時も、一人で抱え込まず周りの友達と共有しているようです。
 また、音楽やダンスも大好きで、学校行事ではギターを持参して皆で歌ったり、見事なダンスを披露してくれたりする学生も多いです。

信仰心、愛国心が強い

 ネパールでは、2006年まで国教だったヒンドゥー教が主流のようです。ネパール人学生達の多くは牛肉を食べません。親族が亡くなった際には出家の意味で剃髪をする学生もいます。また、現在は廃止された「カースト」と言う身分制度も、職業や結婚等に関してネパール人の意識として一部残っているようです。

 そして、学生達は母国に対して熱い愛国心を持っています。クラスで自国について発表してもらうと、殆どの学生がエベレストや寺院等について熱く語り、「ぜひ旅行に来てください!」と言ってくれます。


 ネパール人は多民族が穏やかに共存している国で、人柄も日本人にとっては親しみやすいのではないかと思います。 一方で、ヒンドゥー教やカースト制度の名残など、日本人にはあまり親しみのない側面も持っています。知れば知るほど、興味深い国ですね。

ベトナム人編もあります!